筋トレにも準備運動!ダイエット効果を高めるやり方とは【10分間メニュー例も大公開】
「運動が身体に良い」
仕事ができるビジネスパーソンだけでなく、主婦やその他の職種の方々、ましてや医者に至るまで、自分の身体は最大の資本であることに気づき始めています。
健康でなければ続けられないことは山ほどあります。最初は大手フィットネスジムで軽い運動から始まり、今やトレーニングオタクと表現できる程、身体のメンテナンスを怠らない方は非常に増えています。
そのような方は姿勢も良く、凄く輝いて見えますね。
自分を変えたい。
その夢を叶えるためには、パーソナルトレーニングがきっと大きな手助けとなることでしょう。もしあなたがダイエットだけでなく、いくつになっても好きなことにチャレンジし続けたいのであれば、トレーニングを始めていきましょう。
しかしいきなりトレーニングを始める前に、あなたに1つだけお伝えしたいことがあります。
それは準備運動(ウォーミングアップ)の重要性です。
目次
第1章【ウォーミングアップはするべき?】
本コラムを記載するに至ったのは、実はある記事が目に入ったからです。その記事には、大々的に「運動前のウォーミングアップには効果が無い」と書かれていたのです。この真相を確かめるべく記事に目を通してみましたが、そこにはこのように書かれていたのです。
◆とある水泳のオリンピック選手はレース前にほとんどウォーミングアップはしない
◆定期的に時間をかけたウォーミングアップに、パフォーマンスアップの科学的な根拠は乏しい
◆結局は“準備”という精神的に安心感を得られるメリットのほうが大きい
以上の点から、わざわざウォーミングアップをする必要はないと結論づけられていました。
結論から申し上げますと、ウォーミングアップは絶対に必要です。それは精神的に限らず、肉体的な反応を見ても明らかです。
第2章【準備運動が大切な理由】
準備運動が大切という意識が芽生えてきた所で、早速準備運動とは何なのか、なぜ必要なのかを解き明かしていきましょう。
誰もが一度は経験したことがある準備運動。そもそもどんな効果があるかを考えたことはありますか?
準備運動といえば、軽いストレッチやランニングをイメージする方も多いことでしょう。このように種類や強度は様々ですが、学校での体育の授業や運動会、その他スポーツの催しなどで取り入れられています。
その理由はケガをしない事。そしてトレーニング効果を高める事です。
つまりどのような理由であれ、身体を鍛えているのであれば準備運動をしないことは損という訳です。
第3章【準備運動の効果は4つ】
それでは早速、準備運動が身体に与える具体的な効果について4つご紹介しましょう。
Ⅰ.体温(筋温)の上昇
身体を動かすことで、汗をかいたり身体が温まってくる感覚を覚えたことがあるでしょう。これはダイエットにも繋がる話ですが、血糖や体脂肪を燃焼する際は熱エネルギーが生じます。これは筋肉を構成する細胞が活性化した結果です(筋温の上昇)。つまり、運動によって筋温(体温)が上昇すればするほど、消費エネルギーが増えるという訳です。
研究によって、筋肉が最も活性化する筋温は39℃と明らかになっており、通常その温度に達するまでに10分~15分は必要であるとされています。まずこれが準備運動をするべき大きな理由の1つです。
逆を介せば、準備運動をせずに10~15分トレーニングを行っても、ようやく筋肉のエンジンが掛かり始める程度で終わってしまうのです。これがいかにもったいない事か、お分かりいただけたことでしょう。
身体が温まっていないからキツイ。しかし効果もあまりみられないのであれば、モチベーションの低下は無理もありません。
一般的に筋温が高まると筋肉を構成する筋細胞の動き(滑走)が活性化されると言われており、筋肉の収縮が促されます。そして関節内の潤滑油(滑液)が十分に分泌され、関節の動きがスムーズになるのです。
つまりウォーミングアップを行わなければ、動きがぎこちないだけでなく傷害のリスクも高まってしまうのです。
しかし低すぎる環境温度で急激に筋温を上げようとすると、筋肉内へ疲労物質が滞り、せっかく筋肉へ蓄えられたエネルギー(クレアチン)が消費されてします。
このことから、やはり10分程度の時間をかけた準備運動が適切であると推測できます。
Ⅱ.神経系への影響
ここで言う神経系とは、動きへの反応時間のことを言います。
身体への運動指令は、脳や脊髄神経における運動中枢によってコントロールされています。電気刺激による神経伝達が行われることで、初めて身体は動く事ができます。
この神経伝達のスピードを高める方法が準備運動であり、より難易度の高いトレーニングにチャレンジしたい方にとって非常に重要なポイントとなります。
だからと言ってトレーニング初心者が準備運動をやらなくてよい理由にはなりません。初心者だからこそ、身体の動きを覚える一環として準備運動を取り入れていただきたいのです。
「運動神経が無い・・・」
それはただ、身体をどのように動かしたらよいか知らないだけなのです。
Ⅲ.柔軟性の向上
準備運動をすることにより、全身の柔軟性を高めることができます。
そしてウォーミングアップにはいくつかの種類があり、イメージしやすいものの代表としてストレッチが挙げられます。
反動をつけずに行う静的ストレッチは筋肉の柔軟性を高め、関節の可動域を拡大させることができます。筋肉や腱をゆっくりと伸ばすことでトレーニングのレパートリーを広げるだけでなく、腰痛などのケガ予防にも効果的です。
しかし、身体を大きく動かさないことから筋温を上げる効果は低く、時と場合によっては逆に身体を冷やしてしまうこともあります。
その反面サッカーに代表されるブラジル体操のような、動きながら行うストレッチを動的ストレッチと言います。全身をつかった動的ストレッチは、筋肉を活性化させて筋温を高める効果が高く、準備運動として必ず取り入れるべきであると言えます。
一般的なトレーニング初心者向けだけでなく、スポーツ選手を始め多くの方々が取り入れている準備運動法が動的ストレッチなのです。
↓ストレッチについてもっと詳しく知りたい方はこちら↓
Ⅳ.疲労回復能力が上がる
準備運動を介し、全身の血流量を増加させて筋温を上げることができれば、筋肉の動きはスムーズとなります。それに伴い、疲労の原因となる疲労物質が溜まりにくくなることが分かっています。
筋肉を構成する細胞の動きに関与するナトリウムやカリウムを血流を介して素早く運搬できるため、結果として疲れにくい身体を目指すことができます。
第4章【10分で出来るウォーミングアップ6つ】
日頃忙しくてなかなか運動が出来ない、ランニング程度しか運動をしていない方にも、すぐに取り入れられるよう種目を6つに厳選しました。Ⅰ~Ⅵの順番で行うことで、あなたはきっと身体が温まる感覚を覚えることでしょう。
Ⅰ.腹圧トレーニング(IAP 呼吸)
いきなり強度の高いトレーニングを行ってしまえば、誤ったフォームによって目的と違う所が鍛えられてしまうだけでなく、ケガに繋がることもあります。そこでまずは腹圧の認識から始めていきましょう。
↓腹圧・体幹についてはこちら↓
腹圧を意識することで身体の軸が整い、手足に掛かる無駄な力を抜くことが出来るのです。
□方法
①仰向けになり膝を立て、骨盤と下腹部の境目に両手を置きましょう。この時、膝の間にボールやクッションを挟むと内転筋と骨盤を介して腹横筋を意識しやすくなります。
②鼻から息をゆっくり大きく吸います。この時お腹まわりの360°全体に空気が入るようなイメージで膨らませていきましょう。
※お腹に置いた手を軽く押し返すようにすると腹圧を意識しやすくなります。
③口をすぼめないよう、なるべく長く息を吐いていきます。この時、臍に向かって肋骨を引き下げるようにすると、腹斜筋と横隔膜を活性化させることができ、腰椎の固定能力を高めます。
※ドローインのコツとして、女性なら膣、男性なら睾丸を頭方向へ引き上げると、より効果を高めることができます。
④しっかり吐き切った後に、そこで少し息を止めると(1~2秒程度)腹横筋をより活性化できます。
この時、コルセットを締めるようなイメージで膨らませたお腹の緊張を抜かないよう注意しましょう。
1呼吸を1回とし、10回程度繰り返しましょう。
Ⅱ.デッドバグ
お腹(腹圧)を意識した状態で手足を動かすことで、全身の連動を高めることができます。
ダイエットを目的にトレーニングを始めたのであれば、スクワットを含め様々な種目に挑戦することでしょう。その際、お腹に軽く力を入れた状態で動くことで、目的となる筋肉に刺激を入れることができるのです。
また手足をしっかり伸ばすことで姿勢改善にも効果があるため、キツさよりも丁寧に行うことが非常に重要となります。
□方法
①仰向けになり膝を引き上げます。そして両手を“前ならえ”のように伸ばしましょう。この時恥骨を頭方向へ引き上げるようにすることで、腹筋を意識しやすくなります。
②足関節は90°をキープしながら、右手・右足を地面に接地しないようにまっすぐ伸ばしていきます。
この状態を10秒キープ3セット行いましょう。(反対側も同様)
※腰が浮くと腰椎の伸展、そして腰痛に繋がるため、腰が浮かない角度で始めてみても良いでしょう。
Ⅲ.四つ這い対角
四つ這いの体勢で手を真っ直ぐに伸ばすことで、丸くなった背中の筋肉に刺激を入れて背筋を伸ばし、体幹、お腹まわりの筋肉を刺激することができます。そして足も同時にまっすぐ後方に伸ばすことでお尻にある大殿筋を収縮させることができ、姿勢改善効果が期待できます。
□方法
①四つ這いの姿勢となり、肩の真下に手首、そして股関節の真下に膝を置くようにしましょう。この時背筋は伸ばし、「頭」「背中」「骨盤」が一直線になるように意識します。
②腹筋に軽く力を入れたまま、体幹をブラさないように意識しながら右足(左足)と左手(右手)を伸ばしていきます。この状態で片側15秒キープしましょう。
※この時踵をしっかり後ろに蹴り、手を前に伸ばし切るイメージを持つと、姿勢が安定して大殿筋の収縮を感じやすくなります。
Ⅳ.ダイアゴナル(バード&ドッグ)
Ⅲ.四つ這い対角の姿勢から肘・膝をお腹の前でタッチさせ、最初の位置に戻ります。ダイアゴナルやバード&ドッグと呼ばれること動きは、背骨の柔軟性を高め、体幹のバランス能力を向上させる効果が期待できます。
□方法
①肩と股関節の真下にそれぞれ手首と膝が位置するよう、四つ這いの体勢を取ります。そして背筋を伸ばし、頭から尾骨にかけてまっすぐになるようにしましょう。
※この時お腹に軽く力を入れておくことで体が安定します。
②対角の手と足をまっすぐ伸ばします。この時お腹に力を抜かないよう意識し、肩甲骨の間やお尻に力が入っていることを意識しましょう。
そして伸ばした手足の肘と膝をおヘソの下でタッチし、再び伸ばしていきます。これを左右10回ずつ行いましょう。
※手の指から踵まで一直線になるように注意し、タッチの際少し背中を丸めるように意識すると、背中の柔軟性も向上させることができます。
Ⅴ.全身の捻りストレッチ
身体全体を活性化させることは、トレーニングを始める為に欠かすことはできません。しかし、ただ座ってゆっくりとストレッチを繰り返すばかりでは筋温を上げることは難しいのです。
そこで全身の可動域を広げることが出来る動的ストレッチをご紹介しましょう。
股関節まわり、肩まわり、そして背骨まわりを一緒にストレッチすることができるこの種目は、少ないトレーニング時間で成果を出したい方に是非取り入れて欲しいウォーミングアップメニューです。
□方法
①片膝を付け、足を前後に真っ直ぐ開いていきましょう。そして前側の足と反対側の手を付きます。
②手を付けた側の脇の下に向かって上半身を入れ込みます。そしてゆっくりと手を空に向かってかざすように、大きく胸を広げていきましょう。これを片側5回ずつ繰り返していきます。
※この時のポイントは、手を開く際に地面に付けた側の手でしっかり地面を押すこと。これにより上半身が安定し、腰への負担を掛けずに柔軟性を高めることができます。
Ⅵ.フロントプランク
体幹に刺激を入れつつ、背骨や肩、股関節の可動域を広げたなら、トレーニングに入る前にもう一度、腹筋へ刺激を入れていきましょう。肩甲骨、お腹、太ももなど、全身を使ったフロントプランクは、トレーニングへ移行するためのメニューと言っても良いでしょう。
□方法
①うつ伏せの状態から肩の真下に肘がくるように肘を立て、膝を曲げましょう。この時肘だけでなく手のひらや前腕を地面にしっかりと付けておきましょう。
②両肘と両膝の4点で身体を支えるように腰を浮かせます。腰が反らないように注意しながら10秒キープ3セット行いましょう。
※“みぞおち”と“おへそ”を近づけるように、少しだけ腰を丸めるイメージをすることで、より腹筋のトレーニング効果が高まります。
第5章【結論:トレーニング前には準備運動!】
いかがでしたか?
トレーニング前の準備運動が如何に大切かご理解いただけたのではないでしょうか。運動を始める理由は人それぞれで、ダイエットだけでなくヒップアップやバストアップ、そして二の腕痩せなど、トレーニング種目は多岐に渡り、効果も様々です。しかし身体を動かすという点では一緒であり、トレーニングの効果を最大限発揮するためにも準備運動を欠かさず行っていただければと思います。
「ジムまで走ってきたから・・・」
「今日は一日中動き回っていたから・・・」
などといって、すぐにトレーニングを始めていませんか?少ないトレーニング時間だとしても、準備運動を抜いてトレーニングを行うメリットはどこにもないのです。
“急がば回れ”
とはよく言ったものですよね。
ダイエットやボディメイク、そして健康的な身体作りを目指す全ての方へ。トレーニングの結果を出したいのであれば、必ず準備運動から始めることをオススメします。
広島のパーソナルトレーニングジムくびれ美人
山戸 勝道
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