ダイエット効果抜群のストレッチポールの使い方【中・上級者向け】
よりトレーニングの効果を実感する為には色々な道具が必要だと思っていませんか?
しかし新しく買う前に思い出してみてください。
ストレッチポール、物置で眠っていませんか?
身体をケアするために購入したストレッチポールも、工夫をすれば立派なトレーニングアイテムに早変わりします。
なかなか思うように外出できない今だからこそ、自分の身体を変えるチャンスです。
そこで今回は、家で眠っているストレッチポールを使った全身のトレーニング、そしてすき間時間に行いたい肩こりや腰痛予防のための使用方法をご紹介しましょう。
目次
第1章【ストレッチポールの効果を知ろう】
勧められるがまま勢いで買ったストレッチポール。付属のDVDの内容だけでは物足りなさを感じる方も多いようです。
見飛ばしてしまった方、そしてこれからストレッチポールを買おうと検討している方のために、ストレッチポールがあなたの身体に与える効果をここで確認しておきましょう。
Ⅰ.肩こり・腰痛改善
ストレッチポールを使ったことがある方は、肩こりや腰痛改善の効果を実感したことがある方も少なくありません。
肩こりや腰痛には、筋肉の柔軟性が関与しています。普段の姿勢の崩れや緊張によって筋肉は硬直するため、その分各関節への負荷を増加します。これが慢性的となると痛みや違和感として現れるのです。
そこで、ストレッチポールに仰向けとなって乗ること(基本姿勢)で関節への負荷を取り除く効果が期待できます。
肩関節や胸椎、脊柱、骨盤まわりの筋肉を緩ませて歪みを整えることが、結果として肩こりや腰痛の改善に繋がるという訳ですね。
Ⅱ.体幹トレーニング効果
円柱状のストレッチポールの利点は何と言ってもその形。手や足を付けたり浮かせたりすることで、バランス感覚を養う体幹トレーニンググッズへと早変わりします。
体幹トレーニングやバランス感覚と言えばアスリートなどスポーツ選手のことと思いがち。
どことなく自分とは関係ないと考えていませんか?
しかし日常生活でもバランス感覚の低下によって、転倒や不良姿勢を引き起こしてしまいます。
少し踏み込んだ話をするとバランス感覚のポイントは腹圧であるため、この腹圧が抜けた状態では手足末端に無駄な力が加わり、筋肉は硬直します。その結果肩こりや腰痛へと発展してしまいます。
つまりストレッチポールを使った体幹トレーニングを行うことで全身のバランス感覚が鍛えられ、トレーニング効率の向上や姿勢の改善に効果が期待できるのです。
Ⅲ.自律神経の調整
身体の調子を整えるために自律神経のバランスを整えることも重要です。
同じ姿勢で作業や運転を続けたり、眼精疲労、そして精神的・肉体的なストレスが掛かることで自律神経への悪影響が懸念されます。
自律神経は脊髄神経と密接な関係があり、背骨の柔軟性が失われることで自律神経の不活性化が起こります。
これがあなたの身体を不調にする原因と考えられます。
しかしストレッチポールを使って深い呼吸をしたり背骨の柔軟性を高めることによって、この自律神経のバランスを整える効果が期待できるのです。
◆自律神経とは?◆
消化器、循環器などを無意識的に調整する神経。交感神経と副交感神経に分けられ、それぞれ身体を活発に動かしたり、リラックスさせる作用がある。このバランスが崩れると、不安や緊張、倦怠感や吐き気、めまい、動悸などの不定愁訴がみられる。
第2章【ストレッチポールの基本姿勢】
ストレッチポールには基本姿勢があり、まずはこの使い方をマスターしておくと、様々な場面で応用が利きます。
基本的に仰向けの状態で寝転がるようなポーズを取ることで、背骨まわりを重力から解放します。これにより背骨に掛かるストレスを軽減させ、自律神経を整える(副交感神経を優位にさせる)効果が期待できます。
「今日は時間も遅いし疲れたからトレーニング出来ない・・・」
そんな時は、ただ仰向けに寝るだけでもあなたの睡眠を助けてくれますよ。
↓ストレッチポールの基本姿勢はこちら↓
第3章【ストレッチポールの筋トレ11選】
「今日はどんなトレーニングをしよう・・・」
トレーニングの度に迷っていませんか?
メニューを変える毎にダンベルを持ち換えたり、移動していては時間を浪費してしまいます。
そこで、ストレッチポールだけで出来るトレーニングをご紹介しましょう。
Ⅰ.ストレッチポール四つ這い
トレーニングでよく取り入れられる四つ這い姿勢を、ストレッチポールの上で行っていきます。
当然支える面積が狭くなるだけでなく、丸みを帯びたストレッチポールの上に乗る為、バランス能力向上や、内ももを引き締めることができます。
トレーニングのインターバルで取り入れたりしても良いでしょう。
□方法
①ストレッチポールの上に両手、両膝を揃えるように乗せます。
②つま先を浮かし、10秒キープを行っていきましょう。
※膝を閉じるイメージを持つことで、体幹の安定だけでなく内ももを意識することができます。
Ⅱ.バード&ドッグ
四つ這いで行われるバード&ドッグと呼ばれるトレーニングをストレッチポールの上で行っていきます。
姿勢を維持するために肩甲骨や股関節まわりだけでなく、お腹まわりの腹圧を高めた状態でトレーニングを行うことができるので、背中やお尻まわりを鍛えるだけでなく、姿勢改善効果や腰痛予防にも効果的です。
□方法
①ストレッチポールを斜めに置き、対角の手と膝を置きましょう。
※この時つま先は立てておきます。
②背筋を伸ばし、身体が捻れないよう注意しながらストレッチポールに置いていない側の手と足をまっすぐ伸ばします。この時お腹に力を軽く入れ、肩甲骨の間やお尻に力が入っていることを意識しましょう。
そして伸ばした手足の肘と膝をおヘソの下でタッチし、再び伸ばしていきます。これを左右10回ずつ行いましょう。
※タッチの際少し背中を丸めるように意識すると、背中の柔軟性も向上させることができます。
Ⅲ.ニーリング&ツイスト
四つ這いの状態から上半身を起こし、バランスを取ったまま上半身をツイストさせていきます。
骨盤から内ももを引き締める内転筋に刺激を入れ、ウエストを引き締める腹斜筋も鍛えることが出来ます。
□方法
①四つ這いの状態からバランスを崩さないように上半身を起こします。
※この時つま先は地面に付けておきましょう。
②両手を胸の前で組み、お腹の力を意識しながら上半身を左右に捻っていきます。これを10往復行いましょう。
Ⅳ.プッシュアップ
腕立て伏せをストレッチポールに両手を置いた状態で行います。
不安定なストレッチポール上に手を置くことで、肩甲骨まわりや体幹のインナーマッスルも同時に鍛えることが出来ます。また床に手を付いた状態よりも胸を開く意識を持ちやすく、バストアップ効果も高いと言えます。
腕立て伏せのレパートリーの1つとして取り入れていきましょう。
またバランスを取る難易度は比較的高いため、難しい場合は膝を付いた状態で行っていきましょう。
□方法
①両手を肩幅の1.5倍程度でストレッチポールに置きます。そして腰が引けないよう注意しながら膝から頭までが一直線となるようにしましょう。
②お腹に力を入れ、胸がストレッチポールに付く深さを目指して身体を落とし、元の位置に戻ります。これを10回行いましょう。
Ⅴ.クロスクランチ
ストレッチポールに仰向けとなり、お腹まわりを鍛えていきます。通常の腹筋に加えて捻り動作が加わるため、くびれ筋である腹斜筋を鍛えます。
また片脚を上げた状態で行うため、バランス感覚に大切な体幹まわりの筋肉も同時に鍛えていきましょう。
このトレーニングではバランスを崩してストレッチポールから落下しやすいため、周囲の安全に配慮した状態で行ってください。
□方法
①ストレッチポールに仰向けとなり、片脚を反対側の膝に掛けます。そして上げた側と反対の手を頭の後ろに組みます。
②下半身をなるべく動かさないように、肘と膝をタッチするように上半身を引き上げていきます。これを左右10回ずつ行っていきましょう。
※上半身を少し捻るように引き上るよう意識しましょう。また、手で頭を引き上げないよう注意してください。
Ⅵ.トータッチ
上半身と下半身を連動させ、腹筋を鍛えていきます。
足を引き上げることによって、お腹のインナーマッスルや下腹部にも刺激を入れることが出来ます。
動きが大きいため、バランスを崩さないように注意しましょう。
□方法
①ストレッチポールに仰向けとなり片脚を立て、対側の手・足を伸ばします。
②つま先をタッチするように上半身を起こしていきましょう。これを左右10回ずつ行います。
※足はつま先が真っ直ぐ上を向くことを意識しましょう。また足を降ろす際は腰が浮かないように注意してください。
Ⅶ.ストレッチポールシングルレッグバランス
ストレッチポールに仰向けとなり、片脚を上げてバランス感覚を鍛えていきます。
このトレーニングではバランスを崩してストレッチポールから落下しやすいため、周囲の安全に配慮した状態で行ってください。
□方法
①仰向けとなり両手を前に伸ばしたまま、お腹に軽く力を入れておきましょう。
②片脚を上げ、その状態で左右10秒ずつキープしましょう。
Ⅷ.レッグレイズ
ポッコリ下腹の原因となる下腹部を引き締めるメニューです。
□方法
①仰向けとなり、両手を伸ばして上半身を固定しておきます。
②両足を揃えて引き上げます。そして腰が浮かないように注意しながらゆっくりと足を降ろし、再び引き上げていきましょう。これを10回行います。
※足を降ろし過ぎると腰を反り痛めやすいため、浅い角度から始めてください。
Ⅸ.ヒップリフト
通常のヒップリフトを、ストレッチポールに足を乗せた状態で行っていきます。
足をストレッチポールの上に乗せることで不安定となり、太もも裏のハムストリングやお尻まわりを中心とした股関節のインナーマッスルを鍛えることができます。
□方法
①仰向けとなり、横に置いたストレッチポールに両足を乗せます。
※この時足の幅は腰幅程度広げておきましょう。
②お腹に軽く力を入れたまま、お尻を持ち上げていきます。これを10回繰り返していきましょう。
Ⅹ.バックランジ
ストレッチポールを持った状態で下半身を引き締めるバックランジを行っていきます。また、上半身を捻りながら行うことでバランス感覚も鍛えることができます。
□方法
①ストレッチポールを身体の前方に持ち、真っ直ぐ立ちます。
②片脚を後方に引きながら腰を落としていくと同時に、ストレッチポールを横に引いていきましょう。これを20回行います。
Ⅺ.サイドランジ
お尻の筋肉、そして内転筋を引き締めるトレーニングメニューです。
□方法
①ストレッチポールを担ぐように持ち、背筋を伸ばします。
②真横に足を踏み出し、お尻を後ろに突き出すようにして腰を落としていきます。これを20回行っていきましょう。
※腰や膝を痛めないよう、背中が丸まったり膝が出ないよう注意しましょう。
第4章【わずか3分で出来るコンディショニング】
デスクワーク中はどんなに集中していても、一時間に1回、せめて3分程度は休憩の時間は必要です。
そこで忙しい作業の合間に行いたいコンディショニングメニューを是非覚えて実践していきましょう。
Ⅰ.肩こりが気になる方
肩まわりのコリが気になる方にオススメのメニューを3つご紹介します。
①背中ほぐし
毎日の生活で、硬くなった背中をほぐしていきましょう。脊柱起立筋・菱形筋・僧帽筋といった肩甲骨まわりの筋肉をほぐすことが出来ます。
□方法
①写真のように、横向きにストレッチポールを置きます。そして背中を当て、首を両手で抱えるようにして支えます(首を痛めないため)。
②足で地面を蹴るようにして身体を上下に移動させ、背中全体をストレッチポールに押し当てていきましょう。これを1分ほど続けていきます。
※刺激を強くしたい方は、身体を少し捻ることでピンポイントで肩甲骨の間をほぐすことが出来ます。
②脇の下ほぐし
デスクワークでは常に脇を閉じた状態が続くため、肩甲骨と腕を繋ぐ脇の下の筋肉が凝り固まりがちです。
これでは肩関節の可動域が狭まり肩こりの原因となるため、ストレッチポールを使ってほぐしていきましょう。
□方法
①横向きとなり、ストレッチポールに脇の下を当てるように寝転がりましょう。
②そのまま身体を上下に軽くゆするようにして脇の下をほぐしていきます。これを左右30秒ずつ行っていきましょう
※強く押し当てると痛みが出ることもあるため、手や足を使って強度を調整しましょう。
③胸開き背骨ストレッチ
胸を開くことで大胸筋のストレッチをすると同時に、背骨の柔軟性を高めるメニューです。
□方法
①横向きとなり、上側の足を膝・股関節が90°となるようにストレッチポールの上に乗せます。そして両手を前に伸ばしておきましょう。
②下半身が動かないよう意識しながら、大きく円を描くように胸を開いていきます。これを左右5回ずつ行いましょう。
※胸を開く動作中は息を吐きながら行っていきましょう。
Ⅱ.腰痛が気になる方
腰まわりのハリ感が気になる方にオススメのメニューを3つご紹介します。
①内転筋ほぐし
内転筋の柔軟性は、腰部の負担を減らすために欠かすことが出来ません。
内転筋が硬くてスクワットのように腰をかがめる動作が上手くできないと下半身の連動が崩れ、腰痛の原因となる腰椎の過剰な屈曲を生み出してしまうのです。
□方法
①ストレッチポールを身体と平行に置き、うつ伏せのまま足をストレッチポールに乗せます。
②肘でバランスを取るようにしながら身体を左右へゆすり、内ももをストレッチポールに押し付けるようにしてほぐしていきましょう。これを左右30秒ずつ行っていきます。
②外ももほぐし
立ち仕事や移動が多いと、太ももの前や外側にハリ感を感じることはありませんか?
太ももの外側には大腿筋膜張筋という股関節と膝を繋ぐ大切な筋肉がついており、これらの筋肉が硬く柔軟性を失うことで腰に負担が掛かり、腰痛の原因となります。
□方法
①写真のように横向きにストレッチポールを置き、両肘で身体を支えるようにして太ももを押し当てます。
②身体を上下にゆすり、太ももの外側をほぐしていきましょう。これを左右30秒ずつ行っていきます。
③お尻ほぐし
座る時間が長くなると、どうしてもお尻の筋肉に圧力が集中して負荷が掛かります。
ストレッチだけでは足りない所も直接ほぐすことによって筋肉の緊張が解けるため、足のダルさの改善に繋がります。
□方法
①ストレッチポールに片側のお尻を当てるように座ります。そして当てた側の足を反対側の膝に掛けましょう。
②両手でバランスを取りながら身体を前後にゆすり、お尻をほぐしていきます。これを左右30秒ほど続けていきましょう。
第5章【まとめ】
いかがでしたか?
今回はトレーニングの経験者向けに、ストレッチポールを使ったトレーニングメニュー第2弾をご紹介しました。
勿論トレーニングを始めたばかりの方もチャレンジしていただくことで、凝り固まった身体や締まりのない身体を変えるきっかけとなることでしょう。
ストレッチポールは工夫次第で立派なトレーニングツールに生まれ変わります。在宅の時間が増える今、あなたの身体を変えるのは、あなたの行動に掛かっています。
せっかくストレッチポールがあるのであれば、それを生かさない手はありません。様々なトレーニング器具を買う前に、まずはしっかりとストレッチポールを使いこなしてみてくださいね!
広島のパーソナルトレーニングジムくびれ美人
山戸 勝道