【胸郭出口症候群】肩の違和感や脱力感に関わる腕神経叢の圧迫
大久保です。
肩の痛みや違和感、脱力感など、肩に問題がある場合、むやみにほぐすと、それを悪化させてしまう可能性も考えられます。
いわゆる肩こりの一時的な緩和であれば、あまり問題なく、対処療法としてNGではありません。
しかし、その違和感に神経系の問題が関わっているとすれば話は別です。
今回は、肩に関わる神経系の問題、胸郭出口症候群について、簡単に書いていきます。
目次
胸郭出口症候群とは?
胸郭出口症候群は、第一肋骨と鎖骨の間で何らかの異常により、首・肩・腕・指などに、痛みや痺れを感じる病気です。
このような症状がある場合、自然に治まる可能性もありますが、日常生活への支障を感じるようであれば、ケアやトレーニングで改善をしなければなりません。
胸郭出口症候群かも?
『ん?もしや…』と思った方は、まずセルフチェックを。
鏡の前に立って、自分の左右の肩の高さを
見比べます。
・巻き肩が顕著
・低い方の肩に違和感
これらが当てはまる場合、筋肉的な問題ではなく、神経や血管への圧迫ダメージもある可能性があります。
とくに腕神経叢(※首~肩にかけて走行する神経)の圧迫は、肩や腕への強い負担となり、この状況の事を胸郭出口症候群と言います。
専門家のチェックを受ける
セルフチェックでも怪しいと思ったら、まずは専門家にチェックしてもらうと良いと思います。
胸郭出口症候群の専門的なチェックの方法ですが3パターンあり、これに当てはまれば、それぞれ問題点があった部分を、ケア・リハビリ・トレーニング等で改善する必要があります。
・斜角筋症候群⇒Morleyテスト など
・肋鎖間隙症候群⇒Edenテスト など
・過外転症候群⇒Rootsテスト など
一応このような感じですが、これは一般の方は覚える必要はありません。
どれか一つの症状が確認される場合もあれば、複数当てはまる場合もあります。
パーソナルトレーニングでの改善案
パーソナルトレーニングでも、専門的な知識があれば、対応は可能です。
例えば、先程の3つの症状の内、共通点もあります。
それは、ほとんどの場合で肩甲骨下制・下方回旋が起こっていること。
この肩甲骨ポジションを整えることで、ある程度緩和できる可能性もあるのです。
肩甲骨下方回旋の筋肉は、肩甲挙筋・菱形筋・小胸筋ですが、上腕三頭筋長頭も関与します。
この内小胸筋は、胸郭出口症候群(過外転症候群)へ関与があるので、ストレッチを行うべき筋肉であると言えます。
また、反対の動作である肩甲骨上方回旋は、僧帽筋と前鋸筋が関わります。
胸郭出口症候群の方は、とくに前鋸筋の弱化が見られることが多く、ここのトレーニングは大切です。
小胸筋ストレッチ
大胸筋の深層に位置する小胸筋は、指を小胸筋の上に置き、腕をブラブラさせることで、ストレッチが可能です。
伸ばす動作はセルフでは難しいので、この動作が最も効果的であると言えます。
前鋸筋トレーニング
仰向けになり、天井の方へ腕を伸ばします。
その手を天井へ突き刺すように伸ばし上げましょう。
肩甲骨と肋骨を結ぶ筋肉ですので、脇の下辺りを動かすイメージを持ちながら動作をおこなうと良いですね。
最後に
肩の違和感は、対処療法では到底追い付かないくらい、深刻な状況に陥る場合もあります。
ただの肩こりと済まさずに、日頃からのケアを心掛けましょう。
くびれ美人マネージャー
大久保亮介
高校サッカーでの怪我をきっかけに、プレーヤーではなくトレーナーとなることを決意。
専門学校でトレーナーの基礎知識を習得後、山口県のSSSスポーツプラザ、全国大手の東急スポーツオアシスで活動。
2013年5月にくびれ美人でパーソナルトレーナーとしてデビュー。
2015年7月よりフリーのパーソナルトレーナーとして独立。
2016年4月㈱HATA立ち上げとともにくびれ美人マネージャー兼パーソナルトレーナーとして活動。
2019年7月現在、月200時間以上のパーソナルトレーニングを担当。
【体験料金】
6,600円/60分
(トレーニング55分+カウンセリング5分)
【パーソナルトレーニングの流れ】
①身体の評価
②歪み改善(B.Bトレーニング)
③インナーマッスルトレーニング
④アウターマッスルトレーニング
⑤ストレッチ&マッサージ