【ダメな理由】スクワットで膝が前に出る人だけ見てください【解決策を紹介】

「ヒップアップをしたいからスクワットを始めた!」
「脚痩せのためにスクワットを習慣的に行っているの」

 

このように身体を変える方法の1つとしてスクワットを取り入れている方はぜひ一度思い返してみてください。

 

そのスクワット、本当に正しいフォームで出来ていますか?

 

ただ効果が出ないだけならまだしも、腰や膝を痛めてしまう可能性があるので、もしスクワットに少しでも不安があるのであれば最後まで読み進めてみてください。

 

今回はスクワットで膝が痛くなる理由と解決策について詳しく解説していきましょう。

 

第1章【スクワットは膝に悪いのか】

「痛い動きは避けるべき」

 

身体の健康を守るためには大切なことですが、避けてばかりではいけません。
あなた自身の身体の使い方に問題があるのであれば、誤った使い方を修正しなければ一生痛みが改善しないまま。それどころか別の所が痛くなることさえあります。

 

そこで本題です。
果たしてスクワットは膝に悪いのか?

 

その答えは前述したように、あなたの身体の使い方が悪ければ膝は悪くなります。(腰も・・・)つまり適切なスクワットフォームが習得できれば膝の痛みはむしろ改善し、その先にはヒップアップや脚痩せなどの理想的な未来が待っているはずなのです。

 

正しいスクワットのフォームだけ知りたい方は【筋トレの王道】スクワットがボディメイクの為に必要な理由【トレーニングあり】が参考になります。

 

しかし見よう見まねでトレーニングをしていても上手くいかないことが多々あります。
やはり正しい動きを習得するためにも、何故その動きが問題となるのかを知っておく必要がありますね。

 

第2章【スクワットで膝が痛くなる理由と改善策】

それでは早速、スクワットで膝が痛くなる4つの理由と解決策を写真を交えてそれぞれチェックしていきましょう。

 

①膝が前に出ている

やはりスクワットにおけるフォームの失敗といえば、膝がつま先より前に出ている点と言えるでしょう。

しかし何故膝がつま先より前に出ることで膝に負担がかかるのか知っていますか?

 

これには関節の構造が大きく影響しています。
そもそも膝関節は大腿骨・脛骨・膝蓋骨の3つから構成されており、大腿骨(太ももの骨)の前後を大腿四頭筋とハムストリングという筋肉がカバーしています。これらの筋肉がバランスよく働くことで滑らかな膝の曲げ伸ばし動作が可能となるのです。

※その他にも膝の関節運動には半月板上を大腿骨(顆部)が転がり&滑り運動もありますが、今回は割愛致します。

 

イメージで言うと、その構造はまるで滑車のようなもの。

左右それぞれの紐を大腿四頭筋とハムストリングと見立てると、左右の筋力が均等であれば滑車(関節)は安定しますが、どちらか一方の牽引力(引っ張られる力:筋力)が強まることで滑車(関節)はブレてしまい不安定となります。

※写真左は関節が安定している状態を表し、右は関節が不安定で半月板や靭帯などにストレスを与えている状態を表す。

 

関節のブレは構造にダメージを与える要因となり、その結果として半月板や靭帯の損傷、そして脂肪細胞など周囲の組織に炎症を起こしてしまうのです。

 

つまり膝が前方に突き出た姿勢では筋力の発揮バランスが乱れやすいということですね。

 

ではどのようにすれば良いのか、その解決方法をご紹介しましょう。

 

改善策:膝前に障害物(目印)を置く

非常にシンプルですが、まずは立位の状態で膝前にベンチ台などを置いた状態でスクワットトレーニングを行ってみましょう。

正しい動作を獲得するための意識づけとして十分な効果を発揮します。

 

物理的に動作を制限することで動きを改善することはスクワットを始めたばかりの導入段階で必要であり、股関節や足関節、そして背骨(脊柱)の連動を高めることに繋がります。
※勿論これで完璧な訳ではないので、パーソナルトレーナーによる指導を受けることをオススメします。

 

②股関節が硬い

昔から身体が硬い方は要注意。
柔らかすぎることも問題ですが、硬ければそれだけ動きのエラー(失敗)が多くなってしまいます。

 

ここで言う股関節の硬さとは主に屈曲(膝を上げる動き)のことを指し、まさにスクワット動作の要とも呼べるポイントとなります。

 

人が座る動作を行う際は必ず股関節を曲げなければなりません。そして股関節の屈曲動作と骨盤の前傾が組み合わさることで、背骨を安定させる多裂筋の収縮が促され、上半身は安定するのです。
※細かい説明はまたの機会に!

 

つまり股関節が硬ければ背骨が安定せず、バランスを取るために膝が前に突き出たり、背中を丸めた姿勢を取ってしまうという訳ですね。

 

それではどのようにして股関節の硬さを克服すれば良いのでしょうか?

 

改善策:ヒップヒンジを作る

股関節の硬さは動作のエラーを招いてしまいますが、単純にストレッチをすれば解決するとは限りません。

硬いが故に動かないというよりも、“ある動作”を身体が習得出来ていないため硬くなってしまったのです。

 

その動作とはヒップヒンジです。
ヒップヒンジとはスクワットやデッドリフトなどのトレーニング動作で重要となる股関節の動きのことであり、特にスクワットでは膝が前に出る・背中が丸まるなどの失敗フォームに直結するので注意が必要となります。

※ヒンジとは「蝶番」のことであり、ヒップヒンジは股関節を蝶番のように曲げ伸ばしすることを表す。左側の写真はヒップヒンジが出来ておらず、膝や腰へ強いストレスが掛かることが分かる。一方で右側の写真はヒップヒンジを適切に行えているので膝や腰にストレスなくスクワット動作が実施出来ている。

 

ヒップヒンジを作る意識付けとして、股関節の前面で手や指を挟む動きを繰り返してみましょう。

この動きを繰り返すことで、普段から股関節を使う意識が低いことが分かるのではないでしょうか。

 

また上半身が前方に突っ込み過ぎると腰痛の原因となるため注意しましょう。

※腰部が過剰に反ってしまうため、腰椎にストレスが掛かりやすくなる。

 

③足関節が硬い

「それでもスクワット動作が上手くいかない・・・」

 

そのような方はもしかすると、足関節の柔軟性が低下している可能性があります。

 

繰り返しとなりますが、スクワットにおいて
上体の角度
▪スネ(脛骨)の角度
は並行であることが理想です。

上体の角度は股関節の動きで調整し、スネ(脛骨)の角度は足関節の背屈角度で調整することが出来ます。※背屈角度はつま先を引き上げる動きのこと。

 

しかし足関節の背屈角度が乏しければ、背屈に関与する筋肉(前脛骨筋など)に負担が掛かってしまったり、バランスが保てないため後方に倒れてしまったりすることがあります。

 

それでは足関節の硬さがスクワットのフォームに影響する場合の対処法を2つご紹介しましょう。

 

改善策①:ふくらはぎをストレッチ

足関節の背屈(つま先を上げる動き)を制限する要因の1つに、ふくらはぎの筋肉が硬いことが挙げられます。

 

ふくらはぎは腓腹筋とヒラメ筋の2つの筋肉によって構成されており、これらは共に足関節の底屈(つま先を下げる動き)を行っています。つまり、底屈に作用する筋肉の柔軟性低下は背屈制限に繋がってしまうという訳ですね。

 

そこでふくらはぎのストレッチを欠かさないようにしましょう。

 

立ち仕事や歩行時間が長くなればなるほど負担のかかる筋肉であり、ケアを怠ることで柔軟性は簡単に低下してしまうのです。

 

□方法
①両手を地面につき、片足を反対側の足に掛けるようにしましょう。そしてつま先で軽く地面を蹴るようにして腰を浮かせます。

 

②そのまま腰を高く上げ、“かかと”を地面に近づけるようにしてふくらはぎをストレッチしていきます。これを左右15秒ずつ行っていきましょう。

※この時背中がなるべく丸まらないように注意しましょう。

 

改善策②:“かかと”にプレートを挟む

しかし柔軟性を獲得するまでスクワットが全く出来ないということではありません。

 

“かかと”にプレートなど厚みがあるものを挟むことで足関節の背屈制限を緩和させ、前脛骨筋などの筋肉に過度なストレスが掛かるのを防ぎ、後方へバランスを崩すリスクを軽減することが出来ます。

※プレートを設置する際は、足を引っかけたりしないよう十分に注意する必要があります。

 

④膝が内側に入っている

私生活における股関節の動きが、お尻まわりの筋力を低下させる要因となります。

 

その典型的な例としてニー・イン(Knee-in)、つまり膝が内側に入った状態でスクワット動作を行ってしまうことは、実は程度の差はあるものの多くの方がやってしまうスクワットのエラー動作なのです。

このエラーが起こる理由は意識の欠如(指示により修正可能なレベル)も勿論ありますが、やはり股関節の外旋(膝を外に向ける動き)を担う筋力の低下が大きな問題となります。

 

梨状筋や中殿筋はヒップ自体のボリューム感を担うだけでなく、スクワットを始めとしたヒップトレーニングを正しく行うために必要な筋肉なのです。

 

そして膝にトレーニングバンド(ゴムチューブ)を巻くことで、梨状筋や中殿筋の問題は簡単に解決します。

 

改善策:膝にチューブを巻く

トレーニングツールとして広く出回っているトレーニングバンド。
ゴムチューブやゴムバンドなど、名称が統一されていないのが少々厄介な所ですが、使い方は至ってシンプルで、ただ膝上に通せば良いのです。

膝上にゴムチューブを巻いた状態では膝の内転(内側に向く動き)方向へストレスが掛かるため、その反対の作用(膝の外転:外側に開く動き)を持つ梨状筋や中殿筋が活性化されます。
※解剖学として膝の内転・外転動作は存在しないが、ここではわかりやすい言葉として引用。

その他ゴムチューブを使ったトレーニングに関しては【女性向け】ゴムバンド筋トレで美尻と美背中は作れる【レパートリー豊富】が参考になります。

 

第3章【上半身は倒し過ぎないように】

ここまで下半身の動きや使い方について紹介してきましたが、最後に上半身の動きについて少し触れておきましょう。

 

繰り返しとなりますが、上半身の理想的な角度はスネの骨(脛骨)と並行な角度です。

それよりも上体が前に倒れた状態では反り腰姿勢(腰部の伸展)となり、腰椎や周囲の筋肉へ過剰な負担が掛かってしまうことがあります。

これについてはデッドリフトは最強筋トレ?ただしフォームをミスるとヤバいので要注意が参考になります。

 

第4章【まとめ】

今回何故このようなトレーニングフォームの失敗例を多く挙げたコラムを作成したのかと言うと、正しい動きを習得出来ていない方が多いことに加え、そもそも動きを修正できていない(方法を知らない)方が圧倒的に多いからです。

 

パーソナルトレーニングを受ける機会があれば、我々パーソナルトレーナーによってトレーニング指導を受けることが出来ます。しかしフィットネスジムで各個人のトレーニングをしている方は野放しとなっているのが現状です。

 

痛みなどによってトレーニングを断念する方を少しでも減らすため、是非本コラム記事をトレーニングの参考にしてみてくださいね。

 

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広島のパーソナルトレーニングジムくびれ美人
山戸 勝道

 

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