【骨活】筋トレが骨粗鬆症を防ぐ!骨密度を上げて姿勢美人を目指そう
高齢化が進む日本。
平均寿命の上昇に相反するように健康寿命の低下が嘆かれ、大きな問題となっています。
「昔は自分に自信が持てたのに・・・」
過去を思い返すばかりで、今の自分がはっきりと好きになれないのではないでしょうか。
いつまでも綺麗でいたいのであれば、今日から始められる骨活(ほねかつ)してみませんか?
美しく健康的な方は、骨の丈夫さ抜きにして語ることは出来ないのです。
そこで今回は、美と健康の邪魔をする骨粗鬆症を予防する方法について詳しく解説していきましょう。
目次
第1章【加齢とともに骨密度は低下する】
年齢と共に起こる身体の変化、これを加齢と言います。
※人が生まれてから亡くなるまでの時間経過を加齢という。
成長期を超えると、身体を作ることよりも維持することを遺伝子レベルで行うようになります。
そして次第に身体の修復が追い付かなくなり、骨の破壊量が骨の修復量を上回ることで骨密度の低下が起こってしまうのです。
次に、骨密度が基準を下回ることで骨粗鬆症を診断が下されます。
このように骨粗鬆症は加齢に伴って起こりやすく、著しくQOL(生活の質)を低下させてしまう疾患の一つとして、様々な方法によって予防策が取られています。
1.骨粗鬆症とは?
前述したように骨粗鬆症とは骨密度(=骨の強度)が低下し、骨折しやすくなる病気です。
日本整形外科学会の発表によると、罹患者は1000万人にのぼるとされており、健康寿命を脅かす重大なファクターとなっているのです。
健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活出来る期間のこと」を表しており、「美しく生きる」ためには健康寿命を伸ばすことは必須なのです。
罹患者は1000万人とされていますが骨粗鬆症と診断されても必ず骨折などによる痛み症状を伴う訳ではありません。
躓いたり転んだり、はたまた軽くくしゃみをするだけで骨折してしまうなど、身体がもろく壊れやすくなってしまうのです。
▪️脊椎(背骨)
▪️橈骨(手首)
▪️大腿骨(股関節・太ももの骨)
当然骨折すれば痛みを伴いますし、生活における行動範囲が大きく制限されてしまいますが、それだけではありません。
背骨(椎体)の骨折は背中の丸み(円背)を助長し、身長を縮ませるという不可逆的な変化を招いてしまうのです。
2.原因と危険因子
筋力は鍛えなければ弱ることはイメージしやすいと思いますが、なぜ骨も弱くなってしまうのでしょうか。
実は骨も日々新陳代謝を繰り返しており、古い骨は壊され(骨吸収)、新しい骨に作り替えられています(骨形成)。
肌のように柔らかいだけが細胞ではなく、硬い骨もまた細胞で出来ているので、新陳代謝が起こることは当然なのです。
そしてこの新陳代謝のバランスを崩すきっかけには大きく分けて3つあります。
▪閉経
▪偏食
▪運動不足
骨粗鬆症は明確に女性に多い疾患として定義づけられており、私が整形外科勤務時代に担当していた骨粗鬆症の患者は全て女性でした。
まず閉経による影響から解説していくと、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンの存在が関係しています。
エストロゲンは別名で卵胞ホルモンとも呼ばれており、月経における排卵を誘発する作用がありますが、更に血中のカルシウム濃度が高くなり過ぎないように抑える(骨吸収を抑える)働きがあるのです。
ここが少し難しい所ですが、骨吸収とは即ち骨からカルシウム成分を溶かして血液中に取り込み、栄養素として利用する働きのことを言います。
つまり骨吸収を抑えるエストロゲンが閉経によって分泌されなくなり、骨吸収に歯止めが掛からなくなることが骨密度の低下、そして骨粗鬆症への大きな要因となるのです。
そして偏食に関してはカルシウムやビタミンDの不足が誘因となります。
これら栄養素の不足が原因として起こる血中のカルシウム濃度低下を身体は感知し、骨吸収(骨を溶かしてカルシウムを得る機能)を促進させ、その長期的な反応の結果として骨がスカスカの状態を生み出してしまうのです。
最後に本コラムのメインテーマとなる運動不足と骨粗鬆症の関係について解説していきましょう。
ここまで骨密度の低下は骨折の可能性があると述べましたが、結論から言うと、運動による骨への刺激は骨密度を高める効果があることが認められています。
逆に骨への刺激が少ない生活を続けていると顕著に骨密度が低下することもわかっており、女性の社会進出やIT化の促進は運動不足を更に助長し、そして骨粗鬆症は深刻な社会現象になる可能性も考えられるという訳ですね。
骨を形成する骨細胞は、周囲の骨細胞同士を密に結合することで硬さを生み出しています。 そこに力学的なストレスが加わることで骨細胞同士の結合に必要な成分が分泌され、更なる強度を作り出しているのです。
第2章【今日から出来る!骨密度を高める3つの方法】
それでは次に、骨密度を高める方法を3つご紹介しましょう。
いつまでもアクティブに動き回っていたいのであれば必ず行うべき習慣ですので、是非実践してみてください。
1.運動
2.食事
3.日光浴
1.運動
繰り返しとなりますが、骨に負荷を掛けることは骨密度を高める最適な方法です。
しかし運動であれば何でも良いという訳ではありません。
骨密度は縦方向(長軸方向)への刺激、即ち重力に逆らうような動きによって最も向上するとされています。(これをレジスタンストレーニングと言います)
そして筋肉は腱を介して骨に繋がっており、筋力トレーニング自体も骨密度を高める効果が期待できます。
2.食事
骨の主成分は多くの方がご存知の通りカルシウムであり、その割合は70%以上にも及びます。
カルシウムの1日における摂取推奨量(成人)は、女性では650mg(男性は650~800mg)とされており、カルシウムの多い食材として牛乳やチーズなどの乳製品、小魚、海藻、大豆製品などが有名です。
そして更にカルシウムの吸収・沈着を促すビタミンDやビタミンKを忘れてはなりません。
ビタミンDはきくらげ(乾)やシイタケ(乾)などのきのこ類や、紅サケ・イワシなどの魚介類に多く含まれています。
またビタミンKの含有量は海苔やわかめなどの海藻類が圧倒的に高く、その他にも納豆やシソにも多く含まれています。
3.日光浴
食事の項目でビタミンDをご紹介しましたが、ビタミンDは食物から摂取するだけでなく体内でも生成することが出来ます。
実は人間における主なビタミンDの供給源は日光(紫外線)です。
紫外線を浴びることで皮膚細胞に含まれるビタミンDの素(プレビタミンD)が活性化され、栄養素として利用できるビタミンDへと変化することが出来ます。
夏ならば一日30分程度、冬であれば1時間程度を目安に日光を浴びるようにしましょう。
第3章【まさに骨活!骨密度を高めるトレーニング5選】
ダイエットにも効果的な骨密度を高めるトレーニングを詳しく解説していきますが、長時間のトレーニングは不要です。
米ミズーリ大学の研究によると1日20分でも十分効果的という結果が出ているため、是非無理の無い範囲で取り組んでみてください。
※痛みを伴う場合は専門医による指示の下行うようにしましょう。
1.スクワット
トレーニングの王道とも呼べるスクワット。
主に鍛えられる筋肉は股関節まわりをカバーする大殿筋・ハムストリング・大腿四頭筋、そして姿勢の維持に欠かせない脊柱起立筋です。
一見下半身ばかりが鍛えられると思われがちですが、背骨に対して長軸方向(縦方向)に刺激を加えることが出来る背中トレーニングでもあるのです。
□方法
①バーを担ぎ、肩甲骨を寄せるように肘を後方に引きます。この時背中が丸まらないように注意しましょう。そして足を腰幅よりやや広い程度に開き、股関節・膝・つま先が同じ方向を向くように意識します。
②胸を張るように意識し、お腹に軽く力を入れた状態でお尻を後ろへ突き出すようにして腰を落としていきます。そして太ももが床と平行になる深さまで腰を落としたら、同じスピードで元の姿勢に戻ります。これを10回3セットを目安に行いましょう。
※この時膝が内側に入ったり、前に突き出てしまうと腰や膝を痛める可能性があるので注意しましょう。
↓スクワットを更に詳しく知りたい方はこちら↓
2.デッドリフト
太もも裏のハムストリングやお尻まわり、そして背中を鍛えることができるデッドリフトは、丸まりやすい背中を整えるために取り入れたいメニューの1つです。
股関節まわりだけでなく脊椎に対して力学的ストレスを与えることができ、姿勢改善やアンチエイジング効果が期待出来ます。
□方法
①両手でダンベルを把持し、背筋を伸ばします。
※手首を返し、脇を閉じることで広背筋に刺激を入れることができます。
②太もも前にダンベルを沿わせるように、そしてお尻を突き出すようにして上半身を前に倒していきます。太もも裏にストレッチ感が出た所で止め、お尻を締めるように元の位置に戻りましょう。これを10回3セット繰り返していきます。
※背筋を伸ばしたまま、股関節をたたむように意識していきましょう。
3.バックランジ
立位で行う自重トレーニングの1つで、主に大殿筋や脊柱起立筋を鍛えることができます。
そして身体移動(動き)を伴うトレーニングのため、バランス感覚向上がアンチエイジングにも影響を及ぼすとされています。
始めは浅い角度からスタートし、慣れてきたら徐々に深い角度まで腰を落とすことで負荷量を調整することが可能です。
□方法
①両手は腰に当てたまま、足を腰幅程度に軽く開いておきましょう。
②上半身を軽く前傾させたまま、足を後方に伸ばして腰を落としていきます。これを左右交互に10往復行っていきましょう。 ※股関節・膝・つま先が前方を向くように注意し、背筋を伸ばして行うことで大殿筋を効果的に鍛えることが出来ます。
4.レッグエクステンション
衰えやすい大腿四頭筋を鍛えるトレーニングです。
膝を伸ばす筋肉である大腿四頭筋が活性化されることで、立ち姿勢の改善や基礎代謝の向上を図ることが出来ます。
□方法
①シートに深く腰かけ、腰・背中が離れないように胸を張りお腹に軽く力を入れておきましょう。そして足を股関節幅に開き、スネにパッドを当てて足関節の角度が90°となるようにします。
②反動をつけないように膝をゆっくり伸ばしていきます。これを10回3セット行っていきます。
※膝を完全に伸ばし切る意識を持つことで、弱くなった内側広筋を刺激して膝の可動域を改善することができます。
□ワンポイント
通常のレッグエクステンションの動作に加えて、膝の間にボールを挟むことで内転筋が活性化されて、より効果的にもも前の筋肉(内側広筋)を鍛えることができます。
セミパーソナルトレーニングジムくびれサーキットでは、レッグエクステンションを始めとした僅か20分のサーキットトレーニングプログラムを提供しています。
更に詳しいマシンの使い方については、レッグエクステンションとレッグカールの使い方を徹底解説【注意点あり】にて詳しく解説しておりますので、是非ご参照ください。
5.レッグプレス
レッグプレスによって鍛えられる筋肉は、
▪大腿四頭筋
▪ハムストリング
▪大殿筋
以上の3つ。
これらは全て股関節まわりに集中して付着しており、骨密度が低下しやすい大腿骨頭への力学的ストレスを与えることが出来ます。
□方法
①膝の角度が100~110°となる位置に足を置き、両足は腰幅よりやや広めに取ります。そして背筋を伸ばし、背中全体をシートに押し付けるようにして座ります。
②腰が丸まらないよう注意しながら、“かかと”でプレートを押し出すようにして膝を伸ばしていき、膝が伸びきる手前でゆっくりと戻していきましょう。これを10回3セット行っていきます。
※戻る際は重さに負けないよう、“かかと”でブレーキを掛けるように意識する。
更に詳しいレッグプレスマシンの使い方については、【重要】レッグプレスの効果的な使い方【応用編もあります】にて詳しく解説しております。
第4章【まとめ】
いかがでしたか?
女性らしくある為に、そしてあなたの生活の満足度を高める為に必要な骨活(ほねかつ)についてご紹介致しました。
骨密度の低下に伴う身体の変化は著しく生活の質を低下させ、あなたがあなたらしく生きることを難しくさせてしまいます。
これでは体型はおろか、健康を大きく脅かすことは簡単に想像できることでしょう。
「スポーツは好きじゃない」
それでも全く問題ありません。
目的はあなたの生活をより豊かにすることであり、あくまで運動はその手段の1つに過ぎないのです。
骨粗鬆症のメカニズムやリスクを知り、後悔の無い行動の選択をしてみてくださいね。
↓アンチエイジングのためのトレーニングはこちら↓
広島のパーソナルトレーニングジムくびれ美人
山戸 勝道
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