ダイエットにオススメの食材10選【食を楽しもう】
“ダイエットの為には摂取カロリーを減らす”
常套句のように乱用されるこのフレーズに、耳にタコができそうな思いをしている方も多いでしょう。つまり、皆心の内ではわかっているのです。それでは何故それが毎日の食事に活かされないのか?理由は簡単です。何を食べたらいいかわからないから、普段から習慣的に食べているものを続けてしまうのです。
それが調理の簡単な“揚げ物”や“丼もの”、そして“パスタ”など、味が濃くてお腹が一杯になるものを選ぶ習慣を生んでしまうという訳です。
今日このコラムを見た方は幸運です。食事に関する1つのアイデアとして今回ご紹介する食材を取り入れることができれば、単調で味気ないダイエット食から抜け出すことができますよ。
目次
第1章【食にもっと興味を持つべき理由】
Ⅰ.あなたの身体は食べた物から出来ている
健康的な身体を作るためにはまず食事から。誰でも一度は聞いたことがある言葉ですね。成長期にはあれだけ気を付けて3食バランスよく食べることを意識していたにも関わらず、大人となった今現在では全くと言っていいほど意識をしていない方も多いでしょう。
身体を作る大切な“食事”。ただ活動するための“エネルギー補給”程度に考えていませんか?
今日あなたが口にした食べ物は、文字通り必ずあなたの血となり肉となるのです。また後半で詳しくご紹介していきますが、手早く摂取しやすいパンや麺類を構成する炭水化物(糖質)はあくまでエネルギー源であり、身体を構成する筋肉はタンパク質です。つまりタンパク質の摂取を増やさなければ、いつまでたっても筋肉量が増えることはありません。例え有名なトレーナーにトレーニング指導をされていてもです。
あなたは本気で身体を変えたいですか?
Ⅱ.味に無頓着なら体型も無頓着に
「忙しいビジネスパーソンには・・・」
「仕事や勉強に集中したいから、早さ優先で味や栄養に二の次」
このようなニーズに応えるべく、近年ではドリンクやグミなど様々な形態をした完全食が販売されています。完全食とは何かというと、 “それだけで1日に必要な必須栄養素を摂取できる食品”のことを指しています。
完全食という言葉の歴史は浅く、2013年にアメリカのとある若者がクラウドファンディングを募って設立した企業が開発したものとされています。そして開発に至る背景には、仕事の効率化を更に高める手段として食事に変化を加えるというものでした。
このように一部の方にとっては食事における感性、つまり目で楽しむ・味を楽しむという優先順位が低いということがわかりますね。
しかしここで大きな問題があります。極端な話、“食事の時間を割いてまで打ち込みたい何かがある方”以外は食事にはあまり無頓着にならない方が良いと筆者は考えています。体重管理に問題のある方の大半は、食事へのこだわりはありません。
あなたはただ、甘くて味が濃いものを美味しいと感じているだけではありませんか?
Ⅲ.お腹を一杯にすることだけが食事?
もしあなたが、毎食お腹一杯になるまで食事をしなければ気が済まないのであれば、注意が必要です。ヒトは野生動物とは異なり理性があります。野生であれば次にいつ食事を摂ることができるかわからないので、毎食お腹一杯になるまで食事をすることは多々あります。しかしヒトは必ずしもそうではありません。そのため、理性によって自然と食欲と食事量をコントロールしているのです。
つまりお腹一杯まで食べるクセがある方は、もはや理性が働いていないということ。
美味しいものを腹八分目まで。今日から取り組んでいきましょう。
Ⅳ.カロリー摂取のコスパ最高な菓子パン
朝食を手軽に食べたい時、ちょっと小腹が空いた時、コンビニに行けばいつでも簡単に食べられる菓子パン。新商品が出たらついつい買ってしまいますよね。しかし、ダイエットがしたいあなたは菓子パンは高糖質・高脂質で高カロリーであることは気づいていることでしょう。この事実には目を背けることは出来ません。
それでは何故人々は、ついつい菓子パンを買ってしまうのでしょうか?その大きな理由はやはり金額。たった100~150円で満腹感とカロリーを得られるのは大きな魅力ですよね。忙しい現代人にとっては欠かせない食文化となりつつありますが、便利さと引き換えに健康を失ってしまうような食生活は避けたい所ですよね。
第2章【20代以降が実践すべき栄養バランス】
Ⅰ.PFCバランスとは
毎日必ず繰り返される食事。もちろん総摂取カロリーに目を向ける必要はありますが、それだけではありません。どのような“栄養素”からカロリーを摂取したのか、その内訳が大切なのです。
主に身体でエネルギー源として消費される栄養素はたんぱく質(Protein)・脂質(Fat)・炭水化物(Carbohydrate)の3つです。そしてこの3つの栄養素の摂取バランスをPFCバランスと呼び、今日の栄養学を支えています。
厚生労働省や農林水産省が推奨する「食事バランスガイド」では、理想的な摂取栄養素のバランス(PFCバランス)を炭水化物(糖質):タンパク質:脂質=60:15:25としています。(※各年代における必要エネルギー量の内訳)
つまり40代女性の平均的な食事を元にすると、1日1500㎉の食事を摂った場合は900㎉(225g相当)は炭水化物、225㎉(56g相当)はタンパク質、375㎉(42g相当)は脂質から摂取すべきという指標になるという訳です。
Ⅱ.糖質=燃料
理想的なPFCバランスにおける糖質の割合は比較的高い傾向にあります。この理由は単純明快。糖質は身体を動かすための必要なエネルギー源だからです。機械に例えると糖質はすなわちガソリン(燃料)であり、無くなるとたちまち動けなくなってしまうのです。
つまり必ずしも糖質は悪者ではないということです。特に脳は活動するための栄養素を100%ブドウ糖に頼っており、もしあなたが完全糖質制限ダイエットにチャレンジしてしまうと脳は常にエネルギー不足となり、様々な問題を引き起こす可能性があるのです。
また、糖質という文字から「糖質=砂糖などの甘いもの」と思われる方も多いかもしれませんが、実際は違います。糖質はお米(お米を使ったスナックを含む)やパン、オートミール、そして小麦粉から作られる麺類にも多く含まれます。そして実はほとんどの根菜類(ジャガイモやサツマイモ)に糖質が含まれるため、意識しなければ毎日うっかり大量に摂取する可能性が高いのです。
ただし、もしあなたに日常的な運動習慣がなく、ダイエットを始めようか迷っているのであれば、一日の必要摂取カロリーの60%を糖質で摂取するのはやめましょう。運動習慣が無ければ、燃料となるはずの糖質は行き場を失い、立派な体脂肪となってあなたの身体に蓄積されてしまいますよ。
↓身体を本気で変えたい方はこちらも併せてご参照ください。↓
Ⅲ.タンパク質=ボディ
糖質が燃料であるならば、タンパク質は燃料を消費するエンジンや車体といった役割を担う筋肉の大切な構成要素となります。つまりタンパク質の摂取とトレーニングによって筋肉量を増加させることで、日常的に消費するエネルギーを増やす(燃費を悪くする)ことができるのです。地球環境にとっては省エネ・低燃費が理想ですが、太りやすいあなたにとっては高燃費の方が良いのです。
Ⅳ.脂質=潤滑油
3大栄養素の残る1つは脂質。脂質は1gあたり9㎉と糖質やタンパク質に比べてはるかに高カロリーです(糖質・脂質は1gあたり4㎉)。一昔前ではダイエットの敵=脂質と謳われ、“脂質カット”の食品が一気に出回り、糖質と同様に槍玉に挙げられてきました。
しかし、糖質と同じように脂質は身体にとって必要不可欠。身体の各部分を繋ぐ潤滑油のような役割を担っています。筋肉だけでなく、皮膚や内臓、その他すべては細胞から構成されています。その細胞同士の機能や形を正常に保っているのは細胞膜のおかげです。細胞膜があるからこそ消化や吸収はスムーズに行われ、そして肌や粘膜は綺麗の状態が維持されるのです。
第3章【身体を変える食材10選】
ここまで栄養バランスの話をしてきました。おそらくあなたは、どれだけ自分の身体にムリを掛けてきたかがわかってきたはずです。それではここから、実際に摂取すべき食材について詳しく見ていきましょう。
Ⅰ.肉類(タンパク質)
タンパク質と言えば、やはり肉類を欠かすことは出来ません。しかし一概に肉と言っても種類があり、それぞれに特徴があるのです。
◆鶏肉や豚肉、そして牛肉などの肉類
◆マグロやカツオ、鯖などの魚介類、
◆卵
◆牛乳やヨーグルトなどの乳製品
タンパク質を多く含む肉類はこれだけの種類があります。参考までに、多少の誤差はありますが、基本的にはこれら肉類は100gあたり約20gのタンパク質が含まれています。(手のひら1枚分)
一般的な生活を送る場合に必要な一日のタンパク質量は体重1kgあたり1.2g程度と言われています。しかし、ダイエットやボディメイクを目的にトレーニングを行っている方はこの通りではありません。筋肉を作るためにはより多くの筋肉の素材であるプロテインが必要であり、体重1kgあたり1.6~2gのタンパク質摂取が推奨されています。これは体重50kgの方であれば1日あたり80~100gのタンパク質(1日に必要な総摂取カロリーの30~40%に相当)を摂取する必要があるということです。
↓トレーニング後に摂りたいプロテインドリンクのタイミングはこちら↓
Ⅱ.豆類(タンパク質)
肉類や乳製品と同様に、タンパク質を多く含む食材として知られる大豆製品。豆腐や納豆、豆乳や“おから”など、様々な形となって加工されています。大豆などから摂取できるタンパク質は、いわゆる植物性タンパク質です。
そしてタンパク質以外にも、ビタミンB1(糖質代謝の補助)やビタミンE(抗酸化作用・アンチエイジング効果)などが含まれており、普段の食事に是非取り入れたい食材の1つという訳です。また100gあたりのタンパク質含有量は約30gと非常に高く、前述したように形の種類が豊富なため飽きることなく摂取することが可能なのです。
Ⅲ.ブロッコリー
あなたもきっと知っている緑黄色野菜の1つです。ステーキなどの付け合わせに必ずと言っていいほど目にします。つぼみの部分(花蕾:からい)だけを食べるイメージがありますが、実は茎の方が栄養価が高い万能野菜なのです。
抗酸化作用や免疫力向上に目が向きがちですが、実は植物性タンパク質を多く含んでいます(100gあたりのタンパク質含有量5g)。また低糖質で食物繊維を多く含むことから腹持ちが良く、筋トレやダイエットを目指す方々にとって心強い食材という訳ですね。
Ⅳ.キャベツ
こちらも緑黄色野菜の1つ。免疫力の向上や肌荒れ予防に効果的なビタミンCだけでなく、造血などに必要な葉酸やビタミンKが多く含まれています。また胃粘膜を保護する働きがあるビタミンU(別名:キャベジン)の作用により、消化器系を安定させることがわかっています。
根菜類(さつまいもやカボチャ、じゃがいもなど)に比べると糖質は低く、千切りだけでなくスープなどに入れることで、様々な形で食卓に並べることができます。
Ⅴ.小松菜
アブラナ科の野菜である小松菜は、冬から春に掛けて出回ります。お浸しや炒め物など、幅広く料理に用いられています。栄養価は非常に高く、骨を強くするカルシウムやβ-カロテン、ビタミンA・Eなどのアンチエイジング効果や免疫力向上などの効果が期待される栄養素が含まれているのです。
そして気になるカロリーですが、野菜の中では含まれる糖質は低い部類であり、100gあたり15㎉程度です。そのため炒め物でごま油を使用しても摂取カロリーは極端に増加することはありません。また繊維質であることから咀嚼時間長い傾向にあり、副菜として食べることで早く満腹感を得ることができます。
Ⅵ.水菜
小松菜と同様に、冬が旬の水菜。鍋に入れるイメージが強い方も多いでしょう。しかしハウス栽培によって今では年中手に入れることができ、サラダとしても人気が高い野菜の1つです。
抗酸化作用・アンチエイジング効果が高いと言われるビタミンEを始め、妊婦が積極的に摂取したい栄養素“葉酸”、カリウム、そして腸内環境を整える食物繊維が多く含まれており、むくみや便通の改善効果が期待できます。
豚肉との相性が高く、夕食に水菜サラダとボイルした豚肉を食べることで、高たんぱく・低カロリーでありながら満足度を高めることができます。
Ⅶ.トマト
トマトに含まれる栄養素として有名な“リコピン”。新陳代謝を促し、肥満の原因となる悪玉コレステロールを減少させる効果が期待されます。また今回紹介している他の野菜と同様にビタミンEやβ-カロテンが含まれており、抗酸化作用・アンチエイジング効果の高い食材なのです。
生で食べるのは勿論のこと、スープに入れたりソースにしたり、こちらも多くの形で日々の食卓を彩ってくれます。生で食べる場合はオリーブオイルと組み合わせることで、悪玉コレステロールを低下させる効果が高まることがわかっています。
気になるカロリーですが、大きめサイズ(約150g)でも約30㎉であり、満足度の高い食材として是非活用して欲しい食材の1つですね。
Ⅷ.梅干し
赤く色づいた梅干し。見るからにすっぱそうで、ついつい口をすぼめてしまいそうになりますね。昔から身体に良い食べ物の印象が強い梅干しですが、果たして本当にそうなのでしょうか?
始めに説明しておくと、梅干し自体は1つあたりのカロリーは低いものの、塩分自体は高い傾向にあるため食事のアクセントとして考えるようにしましょう。
それでは梅干しに含まれる栄養素についてですが、代表的なのが筋疲労の回復に効果がある “クエン酸”。そして筋肉の活動に必要な収縮・弛緩を促進させるカリウムやナトリウムが多く含まれており、ダイエットを目的にトレーニングを行う方にとっては欠かせない食材の1つという訳です。
Ⅸ.もやし
“もやし”と言えば、ついつい色白で栄養が足りていないようなイメージを持ってしまいがちですよね。しかし実際は多くの栄養成分を含む万能な野菜の1つなのです。
豆を発芽させた“もやし”は、種である豆とは少し異なる栄養素を持って生まれます。その代表となるのがアスパラギン酸。これはアスパラガスに多く含まれるためこのような名前がついていますが、実は“もやし”にも多く含まれています。疲労回復や新陳代謝の促進に効果があり、豚肉などと一緒に摂取することでトレーニングによってダメージを受けた筋肉の回復をサポートしてくれます。
一袋(250g)あたり約40㎉とかなり低カロリーであり、安さでも群を抜いていることから、スープや炒め物を始めとした様々な食事の手助けとなることでしょう。
Ⅹ.キノコ類
キノコには様々な種類があります。知名度の高いシイタケを始め、しめじ、まいたけ、エリンギなど、様々な料理で活躍してくれます。
一見栄養素があまりないように感じるキノコ類ですが、食物繊維だけでなくカルシウムの吸収を高めるビタミンDや骨形成を補うビタミンKが豊富に含まれています。つまり、健康的に過ごすためには欠かせない食材なのです。
また糖質や脂質代謝を補うビタミンB群も含まれており、ダイエットの強い味方となってくれます。
第4章【まとめ】
ダイエットの為には、食事を減らす。そのような引き算ばかりを意識しすぎている方は多く、多くのストレスに見舞われてしまっているのが現状です。本コラムを記載しようと思った経緯は、お客様の生の声です。私がパーソナルトレーニングを担当させていただいているお客様だけでなく、姉妹店であるくびれサーキットのお客様の、“食”に関するリアルな悩みがきっかけなのです。ダイエットの為に食事が苦痛になっている方へ少しでも力になれればと思います。
最後に要点をまとめておきましょう。
◆食へ興味を持つ
◆色々な食材にチャレンジしてみる
◆ブームに惑わされず、成分表示を確認する
この3点に注意し、毎日の食事を楽しんでくださいね!
広島のパーソナルトレーニングジムくびれ美人
山戸