肥満と便秘は関係する?腸内環境が悪いと太ります

「思ったように事が進まない・・・」

 

このように、自分のイメージ通りでなければ自然とストレスは溜まってしまうものです。

資格勉強や家事、はたまた育児など、むしろ計画通りに進むことの方がめずらしいですからね。

 

しかし別に計画を立てている訳ではないけれど、きっと数日上手くいかないと、心にも身体にもストレスを与えてしまうものがあります。

 

それは便通です。

 

何日も便が出ない状態が続く辛い便秘。

あなたも1度は経験したことがあるのではないでしょうか。

 

「もう何日も便が出ない・・・」

「お腹が張って苦しい・・・」

「なんだか肌の調子も悪い・・・」

 

そして極めつけが、

 

「体重が増えた・・・」

 

こんな不安を抱えていては、あなたのストレスは溜まる一方です。

そこで今回は、ダイエット中の便秘や肥満との関係性について解説していきましょう。

 

第1章【便秘が肥満の原因となる理由】

便が溜まることで、体内の実質的な重量は間違いなく増えます。

しかし今回の話はそれだけではありません。

 

結論を言うと、便秘は将来的な肥満を招きます

 

その理由は以下の3つ。

1.胃腸の活動が低下しているから

2.栄養バランスの偏りがあるから

3.基礎代謝が低下しているから

それぞれ見ていきましょう。

 

1.胃腸の活動が低下しているから

内臓は自律神経系によって支配されており、あなたの意識と関係なく日々せわしなく働いています。

 

特に小腸大腸を代表とした長い管状の臓器は、蠕動運動を繰り返すことによって内容物を次から次へと押し出し、栄養素や水分を消化・吸収していきます。

しかし常に何かを口にしているような生活を続けていると、身体は内臓を休めるタイミングを見失ってしまい、次第に交通渋滞のように腸管内に便が溜まってしまいます。そして蠕動運動が上手くいかなくなり、胃腸の活動は鈍くなってしまうのです。

 

この状態のままでは食物の体内の滞在時間は伸びる一方。

ゆっくり時間をかけて栄養を吸収する時間があるので、より多くの栄養素を取り込んでしまうというメリット?はありますが、これはダイエット中の方にとっては嬉しくない事象のはず。

 

食事量はコントロールしているはずなのに痩せない、その理由は胃腸の活動が低下しているからかもしれないのです。

 

2.栄養バランスの偏りがあるから

次に問題となるのは栄養バランスの偏りです。

ダイエットのために“ただ食べる量を減らせばよい”、“ただ○○だけ食べればよい”という短絡的な思考は非常に危険です。

 

ごく一般的な知識として「野菜に含まれる食物繊維は便秘を解消する」「ヨーグルトは腸内環境を整えてくれる」など、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

 

本章ではダイエットと便秘に関連する以下2つの疑問にお答えします。

▪食物繊維を摂ると便通は改善されるのか?

▪小麦食品を食べると便秘が悪化する?!

まず食物繊維について。

 

食物繊維とは、人の消化酵素では消化されない食べ物の残りカスです。

水溶性食物繊維不溶性食物繊維に分類され、それぞれに特徴があります。

 

例えば水溶性食物繊維は血糖値の急激な上昇を抑えて体脂肪を作りにくい体質に変えてくれる他、腸管内のコレステロール(脂質)吸収を抑える働きがあります。

 

そして不溶性食物繊維は腸管内の水分を吸収して膨らみ、大腸を刺激して蠕動運動を促し、排便しやすくしてくれます。

 

このことから便通を解消するためにも、そしてダイエットという観点からしても食物繊維を摂取したほうが良いことがわかります。

 

ただし、ここでもやはり栄養バランスを忘れてはなりません。

 

食物繊維を多量に摂り過ぎることで、亜鉛やマグネシウム、カルシウム、そして鉄分などのミネラルの吸収率が低下するという研究もあります。 また多量に摂取した食物繊維が逆に便の流れを悪化させてしまうとのデータもあるので、“ただたくさん摂取すればよい”とは決して言えません。

 

食物繊維を含む食材に関しては【必見】ダイエットに欠かせない食物繊維とオススメ食材5選が参考になります。

 

次に小麦製品と便秘について。

 

小麦はパンやパスタなどダイエットの妨げとなる炭水化物ですが、問題はそれだけではありません。小麦を加工・精製することで“グルテン”と呼ばれる成分を摂取することが問題となるのです。

 

実はこの“グルテン”が便秘を招く引き金となる可能性があります。

グルテンとは穀物に含まれる植物性タンパク質の一種。

強い粘弾性が特徴で、パスタやパン、そしてうどんのモチモチ感を生み出してくれます。 炭水化物好きには欠かせないグルテンですが、一方で人の消化器官では分解・消化されにくいという特徴も併せ持っています。

 

消化器官で分解されずに残存したグルテンは腸管内の粘膜にへばりつき、時に炎症を起こしてしまうことがあります。そして炎症が引き金となって消化器官は機能障害となり、それが便秘や腹痛、下痢などの消化器官症状を招いてしまうのです。

 

肥満だけでなく体調不良を招く多くの原因は、このような栄養バランスの偏りが発端となる可能性が高いことがわかりますね。

 

ダイエットとグルテンの関係についてはグルテンフリーってダイエットに必要?その方法と効果とは?で詳しく解説しております。

 

3.基礎代謝が低下しているから

便秘とは胃腸の働き(蠕動運動)が鈍くなることで起こります。

すなわちこれは身体全体の機能が低下しているとも考えられます。

 

内臓機能が低下して消化能力が下がっているにも関わらず、食事量が変わらなければ食物は腸管内に停滞します。そして前述したようにゆっくり時間をかけて栄養素が身体に取り込まれるので、結果としてカロリーオーバーとなりやすくなるのです。

 

また基礎代謝の低下は基礎体温の低下と直結しており、熱エネルギーとして消費されたエネルギー量が少ないことを表しています。

 

体温が低い→基礎代謝が低下→摂取カロリーオーバー→便秘…などのように、巡り巡って負の連鎖から抜け出すことが出来なくなってしまいます。

 

便秘は“百害あって一利なし”、そして肥満へと繋がる危険なサインです。

そんな便秘を放っておいて良い訳がありませんので、今すぐ解消していきましょう。

 

第2章【便秘を解消して痩せる方法】

それでは次に、肥満の温床となる便秘を解消させる方法について解説していきましょう。

 

とはいっても、早寝早起きをして一日3食バランス良く食事を・・・などという抽象的なアドバイスだけではなく、踏み込んだ内容をご紹介します。

 

便秘に悩むあなたが、理想的な快便と体型を手に入れる方法は以下の3つです。

①食物繊維を意識する

②腸内フローラを整える

③運動をする

①食物繊維を意識する

“食物繊維を摂りましょう” とは聞くものの、実際どれくらい摂取すれば良いのかを理解している方は少ないようです。

 

便通改善やダイエットにおいて必要な食物繊維の量は果たしてどれくらいなのでしょうか?

結論をお伝えすると、一日あたり25~29g です。

 

日本人を対象とした研究によると、現代では1日あたり約15gくらいの食物繊維しか摂れていないとのこと。これは食の欧米化やインスタント食品が増えた影響が示唆されており、如何に食物繊維の摂取量が不足しているかがわかりますね。

 

食物繊維を多く含む食材は以下の通り。

▪豆類(100gあたり12g)

▪キノコ類(100gあたり1g)

▪海藻類(100gあたり8g)

▪大麦・オーツ麦(100gあたり9g)

▪こんにゃく(100gあたり3g)

▪ブロッコリー(100gあたり5g)etc…

具体的な数字は表を是非参考にしていただければと思います。

しかし豆類や大麦ばかり食べてしまえば、やはり炭水化物の過剰摂取に繋がってしまいますので注意が必要です。

 

②腸内フローラを整える

腸内フローラとは、まさに体内環境を表すといっても過言ではありません。

まず腸内フローラについて簡単に解説しておきますと、要は腸内細菌が効率よく活動しているかを示しています。我々の腸内には600~1000兆個、1000種類以上の細菌が存在しており、善玉菌(乳酸菌・ビフィズス菌など)や悪玉菌(大腸菌・ウェルシュ菌など)として分類されています。

※ビフィズス菌は乳酸菌の一種。

 

善玉菌が食べ物を分解すると排出される短鎖脂肪酸は、腸管から吸収されて全身へ血液を通じて巡ります。そしてこの短鎖脂肪酸が脂肪細胞の活動を抑制し、脂肪が溜まりにくくなります。

 

つまり肥満を防いでくれるのです。

 

乳酸菌を含む食材の代表として、ヨーグルトやチーズ、そしてキムチや漬物などの発酵食品がありますので、+αとして取り入れてみても良いですね。

ただしダイエット中の方にとっては、糖質量や脂質量には十分に注意する必要があります。

 

また乳酸菌は継続的に摂取することが大切です。

ヒトの腸に存在する最近の種類や数は決まっており、新たに乳酸菌を摂取しても、そのままずっと生きて住み着くことはできないのです。

 

③運動をする

そして最後に、運動を習慣づけるようにしましょう。

運動は筋肉をつけるだけが目的ではありません。

身体全体のバイオリズムを整え、自律神経の働きを正常に保ってくれるのです。

 

以前投稿したコラム【ツボケア】身体の調子を整えるには鍼灸が良い理由【自律神経】でも詳しく解説しておりますが、自律神経は心臓血管系や消化吸収を担う内臓機能、ホルモンバランス、そして体温や呼吸までもコントロールしています。

 

また自律神経は交感神経・副交感神経から構成され、それぞれ身体を活発に動かす時とリラックスする時でスイッチが切り替わります。

※消化吸収・排便などの内臓機能は副交感神経が優位の際行われる。

 

メリハリのない(運動習慣のない)生活を続けていると、内臓機能が低下するのも頷けますね。

 

運動不足による自律神経の乱れは基礎代謝の低下や内臓機能低下に直結します。

その結果体脂肪をため込みやすくなる訳ですから、運動習慣をつけなければあなたの便通改善やダイエットは始まらないのです。

 

第3章【まとめ】

今回は便秘とダイエットについての内容でした。

 

長年悩まされている体質、もう変わらないと諦めていませんか?

パーソナルトレーニングを継続されているお客様の多くは内臓に問題を抱えています。

 

「人にはあまり言っていなかったけど、昔から便秘が辛くて・・・」

「でもパーソナルトレーニングを始めてから、便秘が解消してビックリした!」

 

という嬉しいお声をたくさんいただきます。

便秘だから薬を飲んで・・・という対症療法ではキリがありません。

 

▪食物繊維を意識すること

▪腸内フローラを整えること

▪運動をすること

 

この3つさえ気を付ければ、本当の意味で身体がスッキリするはずですので是非参考にしてみてくださいね!

 

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広島のパーソナルトレーニングジムくびれ美人

山戸 勝道

 

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