【やったらダメ】完全な糖質制限がダイエットを失敗させる理由【逆効果】

「今年こそダイエットにチャレンジする!」

「正しく痩せるためにはまず何をしたらいいの?」

「糖質制限で体重は落ちたけれど、身体の調子がむしろ悪くなった気がする・・・」

 

このようにせっかくダイエットにチャレンジしているにも関わらず、結果が出なかったり悪影響を及ぼしているとなれば、それほど辛いことはありません。

 

あなたのダイエット法、間違っていませんか?

 

実は糖質ばかりを意識しすぎたダイエット法には様々なデメリットがあるのです。

 

第1章【ダイエットには過程が大切】

”結果良ければすべてよし”

 

残念ながらこれはダイエットには当てはまりません。

厳密に言うと、”体重だけ”の結果を求めた場合に限ります。

 

例えばダイエットの成功体験として、

「糖質制限をしたらたったの一週間で5kgも痩せた!」

というような話を聞いたことがあるのではないでしょうか。

 

確かにそのような方もいらっしゃるかもしれませんが、本当のダイエット成功はここからなのです。

 

▪体脂肪の燃焼方法

そもそも体脂肪は一体どのようにして消費されるのかを考えてみましょう。

エネルギーの燃焼方法には大きく分けて2パターンあります。

有酸素運動無酸素運動、きっと運動に詳しくない方でも聞いたことはあるのではないでしょうか。

 

その言葉通り、酸素を用いるか否かで体内でのエネルギー燃焼は全くの別物となってしまうのです。

 

この2つの内、体脂肪をエネルギー源として燃焼する効果が高いのは有酸素運動です。

筋肉を収縮させて身体を動かすためにはATP(アデノシン三リン酸)が必要です。そして酸素を用いることによって身体は血液や筋肉内の糖、そして体脂肪からこのATPを作り出すことが出来るのです。

 

これが“有”酸素運動と呼ばれる所以なのです。

 

▪糖質制限で減ったのは脂肪ではない

これを踏まえると、糖質制限によって減った体重の内訳にカラクリがあることがわかるはずです。

 

結論から申し上げますと、この短期間で減ったのは体脂肪ではなく水分です。

 

体内に蓄積されたエネルギー源であるグリコーゲン(糖)には1つの分子に対して4つの水分子が結合しています。つまり糖質の摂取を控えることは身体に蓄えられた水分子を控えることに繋がり、その結果として体重が減少するのです。 ※グリコーゲンが多く蓄えられている筋肉や肝臓は水を多く含んでいるため重量がある。

 

あなたがダイエットを始めた目的をもう一度思い返してみてください。

 

体重だけを落としたいのか?

それともリバウンドをしない健康的で引き締まった身体を目指したいのか?

 

もしキチンとしたダイエットをしたいのであれば、糖質制限が招く大きなデメリットについて正しく知っておく必要がありますよ。

 

▪ダイエットには有酸素運動が良いのか?

では有酸素運動だけしていれば健康的に痩せるのか?と問われると、これもやはり不十分であると言わざるを得ません。

まず第一に、ヒトが有酸素運動を行う目的は長い時間活動しつづけられるよう進化した結果です。 呼吸をして酸素を体内に取り込み、血液を介して全身に酸素を送ることで、長時間の活動を可能にしているのです。

 

有酸素運動は心臓と肺の働きが重要で、有酸素運動を繰り返すことで呼吸循環機能の向上が起こります。そしてその結果として体脂肪の燃焼効率が高まり、大量のエネルギー消費が可能(=持久力の向上)となるのです。

 

つまり体脂肪の燃焼が有酸素運動の本来の目的ではありません。

この事実から目を背けてしまうと、それだけ有酸素運動を行う時間が伸びるばかりでダイエットの効率性は低下してしまうのです。

 

↓参考記事↓

痩せるために有酸素運動が必要なのか問題について【ダイエットの落とし穴】

 

第2章【過度な糖質制限が招く身体への悪影響】

それでは次に、糖質カットが招く身体への悪影響について詳しく見ていきましょう。

 

体重という目先の数字にとらわれることで、物事の本質から目を背けてしまいかねないのです。

 

糖質カットによるデメリットは以下の4つ。

1.体型が崩れる

2.身体が冷えやすくなる

3.疲れやすくなる

4.体重が低下する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

1.体型が崩れる

「なぜダイエットを始めようと思ったのか?」

 

その理由は人それぞれですが、改善すべきポイントが認識出来ていない方は意外と多く、それがモチベーションの低下に繋がったり、誤ったダイエット方法を選んでしまうこととなります。

ですが、ダイエットの動機を掘り下げていくと少なからず体型の変化が影響していると言えます。

 

ヒップダウンやバストダウン、そして背中のハミ肉やポッコリお腹など・・・

しかし、このような体型の変化の原因は果たして全て糖質の摂り過ぎだけが招いた結果なのでしょうか?

 

きっとそれだけではないはずです。

 

ヒップダウンバストダウンは筋力低下、そして背中のハミ肉巻き肩ポッコリお腹は猫背などの不良姿勢が原因となる場合がほとんどと言えます。

 

つまり糖質制限で体重が減少したところで体型の崩れが改善する訳では無いのです。

 

それよりも筋トレを習慣化し、筋肉量を増やすことが遥かに効果的。体型の崩れを改善するためには筋力の低下を食い止めなければならず、そして糖質制限は筋肉量の変化を邪魔してしまいます。

 

糖新生という言葉、あなたは聞いたことがありますか?

糖新生とは何かを簡潔に説明すると、筋肉をエネルギー源として消費してしまう反応のことを指します。

 

身体には本来、糖質という消費しやすいエネルギー源が血中を漂っています。しかし過度な糖質制限によって体内の糖質(グリコーゲン)が枯渇することで筋肉が分解を始めてエネルギー源の少なさを補い、その場しのぎのエネルギー源を作り出してしまうのです。 ※厳密には脂肪酸とアミノ酸を分解してグルコース(エネルギー源)を生み出す機序のことを糖新生と言う。

 

2.身体が冷えやすくなる

季節が冬に近づけば近づくほど寒くなるのは当たり前です。

しかし外気温が下がるよりも、文字通り身体の心から冷え切ってしまうことは大きな問題となります。

 

あなたはいつも、外の気温に関係なく手足が冷え切っていませんか?

これはもしかすると、糖質制限による悪影響の1つかもしれないのです。

 

前述したように、過度な糖質制限によって糖新生が起こることで筋肉量の低下が発生する可能性が高まります。そして身体が体温を産生する場所は筋肉(骨格筋)と肝臓(内臓)です。

寒い所へ急に出たりすることで、身体や唇がガタガタ震えた経験がある方も多いはず。これは体温の低下を防ぐために筋肉を小刻みに動かして熱を発生させる無意識的な身体の反応である。(シバリング)

つまり筋肉量が減ってしまえば熱を産生する場所が無くなってしまうことと同義であり、冷え性を悪化させてしまう大きな要因なのです。

 

そもそも冷えない身体作りは脂肪燃焼能力向上に繋がります。

この他にも内臓温度の低下によって機能不全が起こり、便秘むくみなど代謝や循環に関わる大切な機能も低下してしまうでしょう。

 

特にむくみは身体の冷えによる代謝異常の反応です。基礎体温を上げてむくみを改善することは、ダイエットを成功させるために必要なことが分かりますね。

 

 ↓むくみを改善する方法↓

【悲報】むくみは放っておいても変わりません【肥満の原因】

 

3.疲れやすくなる

前述したように、筋肉を動かすためのエネルギー源として糖質(グリコーゲン)は消費されます。そしてその他にも中性脂肪を燃焼する有酸素運動や糖新生(筋肉をエネルギー源として用いる)などを活用することで、絶えず身体は動き続けています。

 

言い換えると、糖質不足に陥ったとしてもほかのエネルギー供給機能が働くので身体が機能停止してしまう可能性は低くなります。(※低血糖は意識障害に繋がるので要注意

 

ただしは違います。

脳は血液脳関門と呼ばれるシステムによって糖質(厳密にはグルコース)以外の栄養素をほとんど受け付けない構造となっているのです。 ※僅かながら脂質やタンパク質(アミノ酸)も消費されるとの報告もある。

過剰な糖質制限によって脳のエネルギー源が枯渇することは即ち、脳の機能低下に繋がります。集中力の低下や精神的な疲労を引き起こす原因となってしまうので、やはり過剰な糖質制限には注意が必要なのです。

 

4.体重が低下する

さて、ダイエットにおいて体重の減少は一見して成功の部類に入りそうですが、これは大きな誤解と言えます。

 

第1章【ダイエットには過程が大切】でも解説したように、糖質制限によって短期間で減ったのは体脂肪ではなく水分です。

 

体内に蓄積されたエネルギー源であるグリコーゲン(糖)には1つの分子に対して4つの水分子が結合している・・・と難しい話をしましたが、要は糖質1gを摂取するごとにもれなく4gの水分がくっついてくるとイメージしていただいてOKです。

 

もしあなたが糖質を1日250gほど摂取している習慣があるとするならば、1日糖質を制限するだけで簡単に1kg前後の体重変化起こる可能性は大いにあります。

 

これをダイエットの成功と勘違いし、糖質制限のドツボにはまるのです。

 

第3章【糖質制限で身体が冷えるとどうなる?】

体重は確かに落ちるかもしれません。

しかし糖質制限が招く“冷え症状”には大きな問題が山積しています。

 

身体は常に36.5℃前後の体温を維持しており、それには理由があります。

身体を構成する細胞が活動するのに適した温度であり、この温度から大きく逸脱することで様々な機能に問題が生じてしまうのです。

 

身体が冷えることで起こる問題は以下の3つ。

1.睡眠の質が低下する

2.生理不順に繋がる

3.ダイエットの妨げとなる

次はこれらの問題について解説していきましょう。

 

1.睡眠の質を低下させる

睡眠に問題を抱えている女性は多く、特に日本人においては特に多い傾向にあるようです。

 

ただ横になって気が付いたら朝に。

それが質の高い睡眠であるとは限りません。

睡眠は浅い眠り(レム睡眠)深い眠り(ノンレム睡眠) 2つのリズムが交互に切り替わることで脳と身体を効率よく休めることが出来ます。

レム睡眠(Rapid Eye Movement sleep)とは睡眠中に眼球の運動が盛んに現れることから名付けられ、脳が活発に動くことで記憶の整理や定着(夢を)が行われている。そしてノンレム睡眠(Non-REM sleep)では脳は完全に休息し、脳や肉体の疲労回復が行われるとされている。更にノンレム睡眠には眠りの深さによって4つの睡眠段階に分けることが出来る。

そしてこの睡眠のリズムを担うのは自律神経です。

自律神経は睡眠の質をコントロールする唯一の方法となるのです。

※自律神経には身体を興奮させる交感神経とリラックスさせる副交感神経がある。

 

↓参考記事↓

自律神経の乱れを整えるセルフケアエクササイズを紹介します【いつでも出来る】

 

眠たくなると、手足がポカポカと温かくなった経験がある方も少なくないはずです。

これは特に子供世代で多く見られる生理的な反応であり、副交感神経が優位になった状態を表しています。

 

身体をリラックスさせる副交感神経が優位になると全身の血管は拡張して筋緊張が弱まり、そして脳の活動が抑制されることで“眠たさ”を感じるのです。

 

しかし冷え性によって自律神経の働きが乱れることで、結果として睡眠のリズムも乱れてしまいます。これが睡眠の質を低下させてしまう大きな原因なのです。

 

2.生理不順に繋がる

体温の低下は内臓環境にも大きく影響を及ぼします。

 

体温が低下する3つのメカニズムについて整理しておきましょう。

①筋肉量の低下に伴う熱産生能力の低下

②内臓への循環血流量の低下(熱産生能力の低下)

③自律神経の乱れによる体温調整能力の低下

女性の身体で特に影響を受けやすいのが子宮です。

過去の投稿記事生理周期を意識したトレーニングでダイエットを成功させようでも解説しているように、自律神経の乱れに伴うホルモンバランスの変化は生理周期を乱し、女性の身体に大きな負担をかけてしまいかねません。

 

PMS(月経前症候群)や重い生理痛に悩んでいる方は、身体の冷えにも注意を払う必要性があるのです。

 

3.ダイエットの妨げとなる

冷え切った身体にとって、“脂肪を燃焼してボディラインを整える”ことに対する優先順位はガクッと低下します。それよりも内臓機能を保ち、脂肪を一生懸命蓄えて生命を維持することに必死なのです。

 

ヒトは生きるために細胞内で常にエネルギーを燃焼し、熱を産生して体温を維持し続けています。

 

そして身体の冷えは体温を維持する基礎代謝が低下している何よりの合図なのです。

 

もしこのタイミングで更に糖質制限に拍車がかかれば、ダイエットどころか体調面での不安が一気に増してしまうことでしょう。

 

第4章【まとめ:完全な糖質制限はデメリットだらけ】

いかがでしたか?

 

今回は過度な糖質制限が招く、様々な悪影響についてご紹介致しました。

ダイエットにおいて、体重さえ落とせば良いという考え方は非常に危険です。

 

一見簡単で効果的なように見える糖質制限。

実際は一時的な体重減少による自己満足に過ぎず、根本的なダイエット成功とは程遠いのです。

 

“食べない”ではなく、“何をどのように食べるべき”なのかを考える必要があります。

正しく食べ、そしてトレーニングによって筋肉量を増やすことが大切なのです。

 

食事内容や栄養バランスに関しては痩せたいなら筋トレ前後の食事に気を付けようを参考にしてみてください。

 

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