【ダイエット】痩せる汗と痩せない汗がある
激しい筋トレやワークアウトを行った後は気分も良く、その瞬間からきっと痩せた気分になってしまいますよね。
それは何故か?
あなたが多くの汗をかいているからです。
しかしそれは本当に事実なのでしょうか?
【汗をかく=痩せる】
今回は、その事実について解説していきましょう。
目次
第1章【汗をかくと痩せるのか?】
「汗をかきやすい体質なのに太っている・・・」
「友人は汗をかかないと言っていたけれど細身体なのはなぜ?」
同じ環境にいるはずなのに大きく異なる発汗量。不思議ですよね。
まず結論からお伝えすると、汗をかけば痩せる訳ではありません。
汗は基本的に体温調整のための機能であり、脂肪燃焼の度合を表す指標ではないのです。
1.体重は落ちる
フィットネスジムジムでのダンスレッスンやサウナでしっかり汗をかいた後、思い切って体重計に乗ってみた経験がある方も多いのではないでしょうか。
「体重が500gも減ってる!」
と喜ぶのも束の間です。あらかじめ用意しておいた水分を摂取すれば、たちまち元の体重に戻ってしまいます。
それは体脂肪の燃焼ではなく、ただ身体の水分が無くなったからに過ぎないということを肝に銘じておいてください。
2.基礎代謝が上がれば汗をかけるようになる
それではダイエットと汗の関係について話を戻していきましょう。
基本的に体脂肪を落とすために優先すべきポイントは基礎代謝です。
体脂肪をエネルギーとして燃焼するには筋肉量を増やすことが必要不可欠であり、結局は筋トレ無くしてダイエットを語ることは出来ません。
より理解を深めるために、ここで脂肪燃焼のメカニズムをご紹介しましょう。
筋トレなどの運動に伴う筋収縮により糖(グルコース)を消費
↓
血中・筋中に貯蔵された糖が無くなる
↓
脳が体脂肪からエネルギーを作るよう指令を出す
↓
アドレナリンなどを分泌させ、脂肪分解を促す酵素「リパーゼ」を活性化させる
↓
体脂肪を遊離脂肪酸とグリセロールに分解する
↓
血液中の遊離脂肪酸がエネルギーとして消費される
この過程を見ていくと、発汗は必ずしも脂肪燃焼に必要な要素とは言えないことがわかりますね。
ただし、糖にしても遊離脂肪酸にしても代謝が行われた後は“熱”が発生します。熱自体は体温維持のために必要ですが、外気温が高かったり運動時間が長くなることで、発生した熱エネルギーが不必要となることも当然あり得る訳です。
気温の上昇や運動、更には風邪症状に伴う発熱によって体温が36.5℃以上となることで、体温調節の機能として発汗が起こります。
つまり運動量の増加によって体温が上がる条件が揃えばそれだけ発汗する確率が上がり、結果として体脂肪の燃焼が多く行われるのです。
これが“汗をかけば痩せるという勘違い”の原因なのです。
汗をかくことは決してダイエットのための目的ではありません。
筋肉量が増え、基礎代謝が上がることで汗をかける体質へ自然と変化していくのです。
第2章【痩せない汗 ~発汗量と代謝の良さは比例しない~】
汗を多くかく方は代謝が良いように思われがちですが、実は必ずしも代謝が良いという訳ではないのです。
つまり、“汗っかき”の方でも代謝が悪いというのは大いにあり得ます。
ダイエットを始めた方だけでなく、健康に少しでも気を使っているのであれば、基礎代謝という言葉を一度でも耳にしたことがあるはずです。
これを基礎代謝と言い、あなたの知らない所で身体はエネルギーを常に消費しつつ生活しているのです。
そして一日における消費エネルギー量の内訳を詳しく見ていくと、
▪60~70%は基礎代謝
▪約30%は生活活動代謝
▪約10%は食事誘発性熱産生(DIT)
という具合でエネルギー消費が行われています。
※生活活動代謝とは、歩く・立つなど生活する上で必要な動作全般のこと。
※食事誘発性熱産生(DIT)とは食事をした際、消化・吸収に活動によって熱エネルギーを産生することで代謝量が増加する反応の事。
このことから、筋肉量を増やして基礎代謝を高めることがダイエットにおいて欠かせないポイントとなる訳です。
前述したように、汗はあくまで体温調整のための機能であり、当然代謝が悪くて体温が低い状態であれば汗は出にくくなります。
その一方で熱がこもりやすくなるので発汗量が増えることが多々あるのです。
1.運動不足で汗っかきに
日常的に運動を繰り返している方は全身に分布するエクリン腺と呼ばれる汗腺が発達しており、汗をかける体質となります。
しかし運動不足によってエクリン腺(体温調節に必要な汗腺)が衰えている方は、効果的な発汗をすることは出来ません。
その変わり、顔や脇、手のひらや足の裏など、身体の一部分だけ多量の汗をかいてしまう場合があります。
これはアポクリン腺と呼ばれる汗腺が活発となることで起こり、こちらの発汗は体温調整としてはあまり関与しておらず、代謝が上がったことで起こる発汗とは言い切れないのです。
きっとあなたの周りにもいるはずです。
少し動いただけでいっぱい汗をかいている太った方が・・・
2.むしろ身体が冷えているかも
「汗をたくさんかく方は、体温が高くて代謝が高そう・・・」
意外なことに、これはただのイメージです。
発汗は必要以上に上がった体温を下げるためですが、代謝が低いが故に身体が余分に水分をため込んでいたりすると、過剰な発汗が起こる場合があるとされています。
それだけ水分代謝が上手くいっていない証拠となるので、自律神経の改善や継続的な運動によってリズムを整える必要があるのです。
3.ストレス反応によるものかも
汗をかくのは運動だけのタイミングではありません。
前述したように、精神的なストレスを感じることで、顔や手のひら、脇などの局所的に多量の発汗が起こることがあります。
これを精神的発汗と呼び、外気温とはあまり関係のない発汗という訳ですね。
第3章【それでも汗をかくべきメリット】
ここまでの話を統括すると、意識的に汗をかくことにデメリットはありません。
勿論脱水症状を引き起こしてしまうような極端な発汗は好ましくありませんが、発汗すること自体は身体には良い影響を及ぼすことがほとんどなのです。
1.汗のにおいが軽減する
発汗する原理については既に説明したように、エクリン腺(体温調節による発汗)とアポクリン腺(精神的影響による発汗)の2種類があります。
基本的にエクリン腺から分泌される汗の99%は水で、残りは塩分などのミネラル成分であるため、においの素となるものはほとんどありません。しかし日常的に発汗量が少なければ汗腺の機能が低下し、油脂やタンパク汚れなど多くの不純物を含んだ汗を分泌してしまいます。
これが汗臭の主な原因となる訳ですが、“汗をかく習慣”をつけることでこれらの不純物は除去され、においが軽減するのです。
嬉しいことに、この効果はパーソナルトレーニングジムくびれ美人や20分筋トレジムくびれサーキットでも実感していただいております。
2.化粧ノリが良くなる
汗をかく習慣を手に入れることで、身体の中での水分の代謝ルートが確立します。
これによって皮膚表面に近い毛細血管の血流が改善され酸素を多く含んだ血液が行き渡り、肌のくすみやハリ感を改善してくれるという訳ですね。
酸素を多く含んだ血液は赤く、そして酸素不足(血流が停滞)の血液は青白いのです。 ※ヘモグロビンの作用による。
また発汗によって詰まった皮脂汚れも押し流されて毛穴も綺麗になり、化粧のノリが変わります。
「肌ツヤが良くなって印象が良くなった」
「化粧のノリが違う!」
これはお客様から実際に頂いたお声です。
3.冷え・むくみが改善する
「身体が冷えてむくんでしまうから水分は摂らない・・・」
これは大きな間違いです。
水分の摂取をためらう前に、身体に滞った水分を排出するようにしてください。
そのためにも、発汗は大きな役割を担っているのです。
水分の排出と摂取のバランスを整えなければ、冷えやむくみを改善させることは出来ません。筋肉量が少なく、そして運動量も少なければ全身の血流はより一層停滞してしまうのです。
運動やサウナなどによる発汗だけでなく、実は食生活も発汗に大きな影響を及ぼします。
詳しくはこちらの記事で解説しております↓
第4章【まとめ:汗をかくだけでは痩せない】
今回はダイエットと汗の関係についての内容でした。
しっかりシェイプアップして痩せたいのであれば、 “どのようにして汗をかくのか”について是非知っておいてください。
汗をかくこと自体は身体にとって有益なことばかりです。しかしそこには確実に個人差があります。汗を分泌する汗腺の多い方は当然発汗量も多いです。ですが、同じ運動量で発汗量が多い方が脂肪燃焼量が多いのかと言えば、そうではありません。
サウナスーツや長袖を着込み、汗をかいて痩せようとしていませんか?
汗の量は何㎉消費したかを表す指標ではありません。
そこに気を取られるよりも、食事のバランスを改善し、筋トレをした方が遥かに効率的です。その上で汗をかける身体にしていきましょう!
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山戸 勝道
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