【女性必見】生理中のトレーニングはやっても良い?

「生理中のトレーニングって不安」

「身体が重い感じがするから生理中は動きたくない」

 

生理の周期によってトレーニング習慣に悩む女性は非常に多く、パーソナルトレーニングジムくびれ美人のお客様からも実際のこのような質問はよく伺います。

 

健康のため、ダイエットのため、トレーニングを始めた理由は様々ですが、効果を出すためにどれにも共通しているのが“継続できるか”どうかです。

 

せっかくトレーニングを始めたのに、生理中は完全にトレーニングを中止すべきか否か、その疑問には今日で終止符を打つことにしましょう。

 

第1章【生理中のトレーニングはOK】

結論から言うと、強い痛みや不快感が無ければ生理中だからといって特に用心してトレーニングを中止する必要全くありません。

ただし、トレーニングをするべきではないタイミングは貧血などの体調が優れない場合です。

 

しかしこれは生理中の女性だから気を付けるのではなく、老若男女問わず注意すべきポイントであることはわかりますよね?

 

世間一般では生理によるホルモンバランスの変化がトレーニングに悪影響を及ぼすと信じている方は多いようです。

 

しかし実際にトレーニングを行ってみると内容的に全く問題が無いケースがほとんどであり、むしろトレーニングの間隔が開かなくなったためダイエットに良い影響を与えることが出来ます。

 

第2章【生理中にトレーニングを行うメリット】

それでは次に、生理中にトレーニングを行うメリットについて見ていきましょう。

 

過去の経験からいくと、生理中は何となく気分が乗らないため、出来れば安静にして過ごしたい方も多いのではないでしょうか?

 

しかしこのような方の大半はトレーニング自体の経験がなく、そもそも運動をするという発想に至らない場合がほとんどです。

 

勿論安静にして過ごすことには何の問題もありませんが、生理中の適度なトレーニングが与えるメリットは是非知っておくべきでしょう。

 

1.血行改善

生理とは、女性が妊娠に適した身体を作るための大切な機能です。

 

そして子宮は筋肉で出来ているため血の巡りの影響を特に受けやすい臓器の一つであり、運動不足や筋力低下による冷え性を伴う血行不良では子宮にダメージを与えてしまいます。

 

生理に伴う出血は、受精卵の着床のために準備した子宮内膜が剥がれ落ちることで起こり(経血)、この際に子宮を覆う筋肉は収縮を繰り返しているのです。

 

生理中に起こる下腹部や腰の痛みは生理痛と呼ばれ、この子宮の収縮によって引き起こされるという訳です。

 

つまり運動によって全身の血行を良くすることは結果として子宮への血流を促すことに繋がり、生理痛の緩和効果が期待できます。

※ただし出血量が極端に多かったり非常に強い痛みを伴う場合は専門医へ受診するようにしましょう。

 

2.ストレスの軽減

正しい生理のリズムを作るには、エストロゲンプロゲステロンという2つの女性ホルモンが関与しています。

 

次章で詳しく説明していきますが、これら2つのホルモンのバランスが崩れることで身体への悪影響だけでなく感情の浮き沈みというへの悪影響が現れてしまうのです。

 

そこで適度なトレーニングを実施することは、ストレスを軽減させるだけでなく崩れてしまったホルモンバランスを整える手助けをしてくれるという訳です。

 

第3章【生理を担う2つの女性ホルモン】

男性と女性がダイエットを行うにあたって、圧倒的に異なるのは身体の仕組みです。

 

子宮が持つ生理という特別な機能をコントロールするのが2つの女性ホルモンです。

 

∇生理機能を担う女性ホルモンの種類

①エストロゲン

②プロゲステロン

1.エストロゲン

エストロゲンは卵胞ホルモンとも呼ばれており、その名の通り卵胞(卵子)を成熟させて排卵を促します。

 

また女性らしさを作るホルモンであり、身体に様々な影響を与えています。

▪乳房や子宮を発達させ、女性の身体となるための性徴を促す

▪自律神経のバランスを整える

▪卵子が着床しやすいように子宮内膜を厚くする

▪脂肪代謝を促し、内臓脂肪を減少させる

このように、心と身体の健康を保つために非常に大切なホルモンであることが分かったのではないでしょうか?

 

2.プロゲステロン

黄体ホルモンとも呼ばれ、受精卵が着床(妊娠)しやすい状態にするホルモンです。

 

排卵後から生理前まで分泌されるホルモンであり、この時期は身体の不調が出やすい時期となります。

▪子宮内膜の厚さを維持し、妊娠に向けて状態を整える

▪妊娠中の状態を維持する

▪基礎代謝を上げる

▪体内の水分や体脂肪を維持する

このように、プロゲステロン(黄体ホルモン)は身体的に様々な現象を誘発します。

 

水分の排出が抑制されてしまうため、全身の“むくみ”や“ダルさ”などを引き起こし、これが体重の増加や身体の不調の原因となるのです。

 

また脳内で分泌されるセロトニンというホルモンの減少にも関与しており、これによって抑うつ症状が現れやすくなります。

 

そしてダイエットを目指す方が特に注意しなければならないポイントがあります。

 

生理前は血糖値を下げるインスリンホルモンの働きが低下してしまいます。これにより多量のインスリンが分泌され、低血糖症状を引き起こしてしまうのです。

 

その結果として身体は糖を欲してしまい、甘いものへの欲求を抑えることが出来なくなってしまいます。

 

このように、毎月繰り返される生理のリズムに心と身体が振り回されてしまうケースも少なくないです。

 

第4章【生理(月経)について】

それではここで生理(月経)の定義について確認しておきましょう。

生理(月経)とは、不要になった子宮内膜の排出である。

※本来であれば約一か月という一定の期間内で起こりますが、24日以内の月経を“頻発月経”と呼び、39日以上のものを“稀発月経”と言う。

 

女性が持つ子宮では約一か月に1回、卵巣から卵子が排出(排卵)され、それに合わせて子宮内膜を厚くし、受精しやすい環境を整えます。

 

しかし卵子が受精しなかった場合は子宮内膜は必要なくなり、はがれるようにして対外に排出(生理)されます。

 

1.月経が与えるコンディションへの影響

前述したように、排卵と生理のサイクルにコントロールしているのが、2つの女性ホルモンです。

 

前回の生理が終わり、次回の排卵までは卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が増加し、「卵胞期」と呼びます。

 

また、排卵後から次に始まる生理までは黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が促されるため「黄体期」と呼びます。

 

∇月経周期

引用:https://www.seirino-mikata.jp/knowledge/how/

 

このように子宮内膜が肥厚する時期(すなわち黄体期)では、必要となる血液量が増加するだけでなく、黄体ホルモン(プロゲステロン)の働きにも注意を払わなくてはなりません。

 

∇黄体ホルモン(プロゲステロン)の特徴

①妊娠に備えるため、水分・脂肪をため込みやすくなる

②イライラなどのPMS症状が起こる場合がある

③食欲を増進させる

PMS(月経前症候群)とは生理前に起こる心や身体に現れる不調の総称のことを言う。

 

人によって程度に差があるものの、エストロゲンとプロゲステロンのホルモンバランスの崩れにより気分の浮き沈みが起こり、集中力が低下してしまうことがあります。

 

この事から、生理はトレーニングの内容だけでなく達成度にも少なからず影響が現れる可能性があることがわかりますね。

 

第5章【生理中と生理前後のタイミングでエクササイズを変える】

今回のテーマである生理中のトレーニングですが、非常に繊細な話題であることは間違いありません。

 

トレーニングが身近となった今、これまではあまり考慮されることの無かった話題に一歩踏み出して考えることが出来れば、より一層女性のトレーニング人口を増やすきっかけとなるのではないでしょうか。

 

余談ですが、女性アスリートが“生理中”であることを公言することは滅多にありません。

 

しかし2016年リオオリンピックで競泳の選手がインタビューで公言したことで、スポーツ業界の中でも考えさせられる案件となったのは非常に大きなことでした。

 

それでは、女性の身体のサイクルに合わせたエクササイズを詳しく見ていきましょう。

 

1.生理中

生理開始の一日目が月経サイクルの初日に当たります。(前章の月経周期参照)

 

そこから約数日の間は、経血と生理痛によって女性の身体には大きな負担が掛かりということは認識しておきましょう。

 

基本的には普段と同じトレーニングを行って構いませんが、女性ホルモンの影響によって骨盤と脊柱を支える仙腸関節が緩みやすくなります。

 

この点を踏まえると、腰まわりに違和感がある場合は高重量でのトレーニング(バーベルなど)を避け、自重でのトレーニングや軽い有酸素運動を取り入れていきましょう。

 

∇生理中でも自重トレーニング

自重トレーニングの効果が高い本当の理由【10種のメニュー付き】

2.生理後~生理前

生理中では妊娠に適した身体を作るために女性ホルモンの割合が増加します。

 

しかし生理が終わると相対的にテストステロン(男性ホルモン)が増加し、筋肉量を増やす効果が高まります。

 

つまり、生理後はウエイトトレーニングによる筋肥大の効果を最も感じやすい時期であることは知っておくべきなので。

 

そして生理が始まる1週間ほど前はプロゲステロンの数値が高まり、心と身体が不安定な時期となります。

 

PMS(月経前症候群)の症状としてイライラやむくみなどが現れ、身体の重さを感じる方は少なくありません。

 

この時期は基礎体温が高まり汗をかきやすいタイミングであることから、水分補給に注意しながらトレーニングを行うことでPMSの症状を和らげる効果も期待できます。

 

第6章【生理中のトレーニングで意識すべきポイント】

ここまでで、生理とトレーニングの関係を深く理解することが出来たのではないでしょうか。

 

しかし自分の身体の調子を一番良く知っているのはあなた自身です。

 

鍛えるだけがトレーニングではありませんので、以下の場合ではトレーニングを行わないという意思も持っておくことが大切です。

①出血量が多い

②酷い生理痛や体調不良

1.出血が多い場合は激しい運動を避ける

経血漏れなどのアクシデントを防ぐ目的は勿論のこと、やはり注意すべきは貧血です。

 

特に生理中は持続的に血液を失っている状態であるため、普段から貧血気味の方や低血圧の方は特に注意が必要となります。

 

めまい立ち眩みなどの症状が突然現れることがあるため、転倒や落下などのケガのリスクを伴うトレーニングメニューは避けたほうが良いでしょう。

 

ストレス改善や生理痛を軽減させる効果のある運動も、体調を見ながら無理のない範囲で行うことを心がけておく必要があります。

 

2.生理痛が酷い・明らかな体調不良時は避ける

せっかく始めたダイエットとなれば、その集中力を切らしたくない気持ちはわかります。

 

しかしこれは上述した貧血を伴うトレーニングにも共通することですが、何よりも大切なのはあなたの健康です。

 

体調が悪いのに無理をしてしまえばトレーニングの結果は出ないどころか、しばらく運動が出来なくなってしまうことだってあります。

 

肉体的にも精神的にもポジティブな点はありません。

 

時には思い切って休むことも大切なのです。

 

第7章【まとめ:自分の体調をしっかり把握しておく】

いかがでしたか?

 

今回はお客様からの質問で非常に多かった生理中でのトレーニングについてご紹介致しました。

 

せっかくダイエットの為に始めたトレーニングであっても、身体は人によって大きく異なります。

 

特に生理の感じ方・認識は個人によって違うため、不安になるのも無理はありません。

 

そこで本コラム記事によって少しでも考え方の参考になれば嬉しく思います。

 

それでは最後に、生理中のトレーニングについて復習しておきましょう。

▪血行を改善させ、生理痛やむくみを軽減することが出来る

▪辛いPMSの症状を軽減させ、心と身体のバランスを保つことが出来る

以上の点を踏まえた上で、生理中にトレーニングを行う場合は

▪自重トレーニングや有酸素運動を積極的に行う

▪出血量が多い場合は貧血に注意して激しい運動を避ける

▪生理痛が酷い、明らかな体調不良の場合は休むことを優先する

ことを心掛けるようにしてください。

 

これにより、安全なトレーニングを行うことが出来るのです。

 

最後になりましたが、結局自分の身体を知っているのはあなた自身であり、GOサインを出すのもストップをかけるのもあなた自身です。

 

我々はパーソナルトレーナーである以上、あなたの求める身体の為に最適な方法をアドバイスさせていただきます。

 

繰り返しになりますが、生理中のトレーニングは基本的に問題なく、むしろ積極的に行うべきです。

 

本コラム記事で学んだことを参考に、今度のトレーニングに活かしてみてくださいね!

 

広島のパーソナルトレーニングジムくびれ美人

山戸 勝道

 

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