筋トレは逆効果?痛風リスクを下げるために必要なこと

肥満を始め、健康管理がずさんな方はどうしても健康的な身体からは遠ざかってしまいます。

その中でも、圧倒的に”不摂生”というレッテルを張られてしまうのが「痛風」ではないでしょうか。

 

事実、中高年の方々を悩ませる痛風は別名「ぜいたく病」と言われることさえあるのです。

 

中高年の男性に多いとされる痛風ですが、だからといって女性は楽観視してよいという訳ではありません。ご家族やご友人のためにも、是非本記事を役立ててみてください。

 

第1章【痛風とは?】

「痛風って何だっけ?」という方のために、まずは痛風とは何かという点から整理しておきましょう。

 

痛風を発症することで痛みを伴う関節の激しい炎症が起こります。

これには血液中の尿酸値が関係しており、本来は余分な尿酸は尿として排出されますが、腎機能を始め、体質、年齢、性別、生活習慣、ストレスなどが要因となって尿酸値が高まってしまいます。

 

そして尿酸値が高いことにより、関節や腎臓で炎症を起こしてしまうのです。

 

1.男女差はあるのか?

痛風は圧倒的に男性の発症率が高い病気として知られています。

研究によると、対象となった男女のうち男性が98.5%を占めていました。ここまで男女差が明確な病気も珍しいですが、それには理由があるのです。

 

2.女性ホルモンが尿酸を排出

尿酸の血中濃度が高ければそれだけ痛風のリスクが高まる訳ですが、なぜ女性の発症率はここまで低いのでしょうか。

 

それは女性ホルモンが腎臓から尿酸の排泄を促す働きがあるからです。

 

↓女性ホルモンについてはこちら↓

【女性必見】生理中のトレーニングはやっても良い?

 

だからといって、女性は永遠に痛風リスクが低いという訳ではありません。女性ホルモンの影響を受けるということはすなわち、閉経後特に注意しなければならないのです。

 

女性ホルモンの分泌量が減ると尿酸値は上昇しやすくなるので、”女性だから”という理由で”痛風にはならない”と勘違いしてはならないことがわかりますね。

 

3.痛風発症=今までの生活の積み重ね

ある日突然訪れる痛風発作。

あなたの同僚や上司の話を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

足の親指の付け根や関節が赤く腫れ上がり、耐えがたい痛みに襲われます。

 

これが痛風発作です。

 

そしてほとんどの場合が10日程度で症状は治まり、服薬によって寛解が見込まれる病気ですが、再発のリスクが高いのも特徴です。

 

このような発作を繰り返すうちに手足指の関節でなく、足関節や膝関節などの大きな関節などに結節や変形が生じ、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。

 

そして尿酸由来の結節は腎臓にも蓄積することがあり、節々の痛みがなくなったからと言って油断してはならないのです。

 

再発を繰り返し慢性的な痛風症状に苦しむ方は、結局のところ私生活に大きな問題を抱えていますので、食生活の問題を改善することは必須なのです。

 

 

第2章【あなたの私生活に隠れた痛風リスク】

痛風リスクを高めるものとして有名なものはプリン体です。

(決してスイーツのプリンではありません・・・)

 

簡潔に言えば尿酸プリン体が体内で分解された後の燃えカス(代謝産物)であり、そもそもプリン体自体は筋肉や内臓を動かすために必要なエネルギー物質なのです。

 

また体内でも生成されるため、食物から摂取されるプリン体と共に肝臓で分解されて尿酸となり、尿や便として排出されます。

 

これが何らかの理由によって排出されず、血中の尿酸量が増加することで高尿酸血症となってしまいます。

 

1.尿酸が増える原因を探る

一日あたりに体内で生成される尿酸量は約700mgと言われており、一日で排出される尿酸量も約700mgとされています。

 

そして体内に存在する尿酸量は常に一定量(約1,200mg)に保たれていますので、【体内での産生&摂取(供給)】と【排出】のバランスが崩れて供給ばかりが増えてしまうと 、体内における尿酸の許容量をオーバーし、前述したような高尿酸血症へと陥ってしまうのです。

 

2.プリン体が多くなる食品はコレ!

それでは次に、プリン体の摂取量増加を招く食材について掘り下げていきましょう。

以下の食材はプリン体を多く含むので注意が必要です。

▪レバー

▪魚の干物

▪魚卵(白子・イクラなど)

▪肉(豚・牛・鶏)

また、プリン体の特徴として水に溶けやすいという性質があります。

当然のことながら、ラーメンのスープには注意が必要という事がわかりますね。

(そもそもラーメンを好んで食べる習慣があれば、肥満リスクが跳ね上がることは説明するまでもありませんが・・・)

 

3.アルコール類全般

アルコール飲料のコーナーに行くと、“低プリン体”や“プリン体ゼロ”と表記された商品を見たことがあるのではないでしょうか?

 

ここまでの話では、とにかくプリン体の過剰な摂取を減らすことが重要という内容ですので、きっとアルコール飲料のチョイスが変わってくることだと思います。

 

このような表記を信じ、問題ないと勘違いしてしまうでしょう。

 

しかしアルコール自体に尿酸の産生量を増やして排泄を阻害する働きがあることを知っておいてください。そして更に利尿作用(水分の排出)もあるため、体内の水分量が減って相対的な尿酸値が上昇する原因となります。

「プリン体の多いビールは飲まないから大丈夫!」 というのは大きな勘違いです。

アルコール飲料自体を飲み過ぎないことが痛風リスクを下げる大切な行動なのです。

 

第3章【筋トレが痛風の引き金に?】

ポッコリお腹や浮き輪肉など、だらしない食生活や生活リズムが招く体型の変化。

 

“宅飲み”や“オンライン飲み会”など、何かと理由をつけてお酒の席を設けていては、贅肉がついてしまうのも当然のこと。

 

しかしそこで一念発起し、筋トレなどの運動に取り組むことが出来れば、非常に大きな行動となるはずです・・・ですが、大きな落とし穴が待ち構えているかもしれません。

 

それは、筋トレが痛風の引き金となるという事です。

これは急激な発汗によって血中の尿酸濃度が急上昇することが原因で起こり得ます。

 

食生活が乱れた生活を日頃から過ごしている方は基本的に血中尿酸濃度が高く、発汗によって体内の水分量が少なくなる(特に夏場)ことで痛風発作を起こしやすくなるのです。

 

またトレーニングのバランスを考えず、ただひたすらに高負荷での無酸素運動を繰り返すことも、血中の尿酸値が上げる要因となるので注意が必要となります。

 

では肥満体型の中年は筋トレしてはいけないのか?と考えるのも無理はありません。

しかし以下の事を注意するだけで、筋トレは誰でも安全に行うことが出来ることを理解してください。

①食生活を見直す

②パーソナルトレーニングを受ける

①食生活を見直す

要は、筋トレや運動だけでは身体の根本から改善することは出来ないという事です。

 

以前投稿したコラム記事痩せたいなら筋トレ前後の食事に気を付けようでも解説しておりますが、身体を変えるための筋トレを始めるのであれば、必ず食事における栄養バランスについてもセットで考えなくてはなりません。

基礎代謝を上げるため、そして体型を変えるために必要な筋肉を作るにはタンパク質を欠かすことは出来ませんし、いつまで経ってもオーバーカロリーな食生活を続けていれば、尿酸を減らすどころか痩せることさえままなりません。

 

それに加え、野菜海藻類の摂取量を増やすことで尿酸の排泄量を増やすことが出来るのです。これは尿をアルカリ性に近づけることで、体内での中和作用によるものとされています。

 

その他にも、柑橘系のフルーツやキャベツ、ブロッコリー、パプリカ、モロヘイヤなどの野菜類に含まれるビタミンCは尿酸の排泄を促す働きが期待されます。

 

食事量のコントロールに必須な食物繊維という観点から見ても野菜の重要度は高いということがわかりますね。

この点に関してはその空腹感、本物ですか?満腹でもダイエットは出来ますが参考になります。

 

また、毎日の水分の摂取量を考え直すきっかけにしてみてください。

アルコールを始め、お茶やコーヒーなどカフェインの入った飲料、そして清涼飲料水の過度な摂取はむしろ脱水の原因となります。

 

これを踏まえると、水分補給で最も適したものは“水”なのです。

 

あくまで目安ですが、一日における水の必要量は約1.5ℓとされています。一度にたくさん飲むのではなく、1回コップ一杯(約150~250ml)を1日の中で6~8回に分けて補給したほうが良いでしょう。

※暑熱環境下における発汗量の増加や体格により異なる。

 

②パーソナルトレーニングを受ける

何事に関しても、自分一人で完結するのは難しいものがあります。

 

特に筋トレに関しては柔軟性の改善正しいフォームの習得をしなければなりませんし、どれくらいの負荷で何セット行うのかも、個人の目的によって大きく変化します。

パーソナルトレーニングジムくびれ美人では更に食事についてのサポートは当然のこと、トレーニング効果を得やすくするため身体の歪み改善にも着手していますので、安心してトレーニングを受けることが出来ます。

 

がむしゃらに筋トレを始めていませんか?

もしかすると、ただ身体を壊してしまうだけかもしれませんよ。

 

↓筋トレの効果が実感できない方はこちら↓

痩せないから筋トレをやめようと考えているあなたへ【原因と解決策を紹介します】

 

第4章【まとめ】

今回はダイエットにおける筋トレと痛風の関係について解説した内容でした。

 

あなた自身を含め、ご家族や友人など、健康状態が心配な方がいらっしゃるのであれば、本記事の内容を是非参考にしてみてください。

 

肥満によって尿酸値は変化します。そして内臓脂肪とも密接に関係しているため、結局のところダイエットから逃れることは出来ないのです。

 

筋トレなど、運動全般は一般的に“とにかくやった方が良い”という極端なイメージがあります。しかし、必ずしも万能ではなく、時として不利益を与えるケースもあることを知っておいて欲しいのです。

 

少しでも不安に思う所があるのであれば、是非くびれ美人のパーソナルトレーナーにご相談くださいね。

 

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山戸 勝道

 

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