ナイトブラだけじゃ足りない?バストアップを実現する方法
なんだか最近バストが垂れ気味かも・・・?そんな悩みを抱えていませんか?
多くの女性にとって、バストは永遠のテーマなのです。
今回は、くびれ美人のパーソナルトレーニングを受けられている多くの方々からの質問でも多い“バストアップの方法”について詳しくご紹介します。
本コラムでは、バストアップの方法はもちろんのこと、知っているようで知らなかったバストが垂れる原因や仕組みについても記載しておりますので、是非参考にしてみてくださいね。
目次
第1章【あなたは知ってる?バストのあれこれ】
「バストが垂れるのは加齢によるもの?」
「ダイエットをするとバストも小さくなる?」
「筋トレ以外ではバストは変わらない?」
なんだかネガティブなイメージが多いですが、無理もありませんね。
皆さんも一度は考えたことがあるのでは?
1-1.質問①:バストが垂れるのは加齢のせい?
もちろん年齢によって筋力は衰え、20代と40代では少なからず変化はあるでしょう。しかし、原因は年齢だけというわけではありません。筋力の低下によって引き起こされた姿勢の変化が問題なのです。初めに言っておくと、どんなに筋トレをしても、どんなに食生活や生活習慣に気を付けていても、姿勢が悪ければすべて台無しになってしまいます。
つまりハリがなく垂れてしまったバストは年齢に関係なく改善できるということなのです。
1-2.質問②:ダイエットをするとバストも小さくなる?
体格の個人差があるため、一概に〇〇が原因!というように断定ができませんが、少なくとも影響を与える要素の1つは体脂肪です。バストを形作るものとして脂肪(乳房内脂肪組織)が大半を占めており、ダイエットやボディメイクによって体脂肪が減少すると、バスト自体のサイズダウンは十分考えられます。しかし、アンダーバストとバストトップの差を考えると、カップ数自体の変化は見られないことが多くあります。
1-3.質問③:筋トレ以外ではバストは変わらない?
もちろんバストの土台となる筋肉が衰えてしまえば、バストダウンや形の変化を免れることが難しいでしょう。
しかし、ここでポイントとなるのがやはり“姿勢”です。猫背や巻き肩のように、背中を丸めた生活を送ることでどうしてもバストは下向きに。これが垂れたバストに追い打ちをかけてしまいます。
第2章【バストの仕組みを知ろう】
まずは上向きのバストを取り戻すために必要な知識をつけていきましょう。一言でバストと言っても、構造は複雑です。
バストは「乳腺」と「脂肪組織(乳房内脂肪組織)」、そして乳腺を支える「クーパー靭帯」によって構成され、これらの構造の土台として大胸筋が作用しています。乳腺の量については個人差があるものの、乳腺間の隙間を埋める脂肪量がバストのサイズを担っています。
しかしバストの下垂は、乳腺を支えるクーパー靭帯に大きく関係しています。日頃のケアを怠り、クーパー靭帯が伸びてしまうことで乳腺や脂肪は重さに耐えることができなくなることがバストの下垂の原因と言えますね。
クーパー靭帯が伸びてしまう、もしくは傷付いてしまう原因として考えられる要因は主に2つ。
□激しい運動
□ブラジャーサイズの不一致
運動の際はスポーツブラを着用して胸の過剰な揺れを防ぎ、更に睡眠時にはナイトブラを着用する習慣をつけることで、あなたのバストの形を維持することができると考えられます。
2-1.大胸筋でバストアップ!
大胸筋はバストの土台を構成する筋肉であり、主に「胸の前でものを抱える動作」や「目の前の物を押す動作」を担います。
つまり日常生活で腕や肘を曲げる動きのような使用頻度の多い筋肉ではないため、1度衰えてしまうと、日々の生活ではなかなか意識しづらい筋肉なのです。
そのため美しいバストを手に入れるために、大胸筋のトレーニングに取り組む必要があります!
□大胸筋上部および中部
大胸筋の上2/3の部分を言います。この部分の筋肉のボリュームを増やすことで、バスト全体のボリューム感を出すことができ、直接的なバストアップ効果が期待できます。
□大胸筋下部
大胸筋の下1/3を言います。バストの土台として、下方から支えるように作用しているため、型崩れを防ぐために鍛えるべき部分と言えます。
□大胸筋内側
いわゆるバストの“谷間”を作るために鍛えるべき重要なポイントです。大胸筋の内側の筋力が弱まると外に広がったようなバストとなってしまいがちなので、積極的にトレーニングしていく必要があります。
2-2.姿勢とバストの関係
土台となる大胸筋は、その名の通り胸に位置しています。それはつまり、筋肉のボリュームはバストのボリュームを左右することを意味しています。そして、ここで忘れてはならないのが姿勢です。
こちらの図を見てみましょう。
まっすぐと背筋を伸ばし、綺麗な姿勢を取ることで自然とバストが上がっていることがわかりますね。
しかし、猫背のような背中が丸まった姿勢となるとどうでしょうか?
こちらの図を見てみましょう。
バストが下向きとなり、サイズ自体もダウンしているような印象を受けますよね?
姿勢1つでこれだけの変化があることがご理解いただけるのではないでしょうか。
バストアップの為に鍛えるべき大胸筋は肋骨にべったりと付着しています。つまり猫背のように、背中を丸めて私生活を過ごしていれば自然とバストも重力に負けるように下を向いてしまい、バストの下垂に繋がるという訳です。
(参照記事URL→【トレーニングを始める人必見!あなたが姿勢改善するべき理由】)
第3章【バストアップを妨げる悪習慣】
バストアップしたい!と考えていても、何も行動を起こさなければ始まりません。
そればかりか、普段の悪習慣が原因でバストが小さくなってしまえば元も子もありませんね。
あなたが普段何気なく行っている行動が、バストアップを妨げている可能性があります。そこで、悪習慣をチェックしてバストアップ体質へとカラダを変えていきましょう。
3-1.バストダウンの原因①:睡眠の質が悪く、ストレスを感じている
不規則な生活習慣を繰り返したり、過度な食事制限によるダイエットを行うことでストレスが生じ、寝つきが悪くなることで睡眠の質が低下することがあります。睡眠の質(=眠りの深さ)が悪化することでホルモンバランスが大きく崩れます。特に女性ホルモンの一種であるエストロゲンは、張りのあるバストや女性らしいプロポーションを作る為には必要不可欠ですが、ストレス反応によって非常に左右されやすいホルモンなのです。
エストロゲンは卵巣で作られ、別名「卵胞ホルモン」とも呼ばれます。
20~30代は女性ホルモンが最も安定する時期と言われていますが、この大切な時期の不規則な生活が引き金となり、生理不順などによって分泌量が不安定な状態が続くと、バストダウンに繋がると考えられています。
3-2.バストダウンの原因②:カフェインの過剰摂取
カフェインは一般的に広く知られている栄養成分の1つです。カフェインを摂りすぎると目が冴えて寝られない・・・というような副作用は聞いたことがありますよね。コーヒーやエナジードリンクといったカフェインを多く含む飲料を摂取することで睡眠が阻害され、やはり睡眠の質に影響します。
そして更に問題となるのが、自律神経への作用です。カフェインは身体の「ON」の状態を作る交感神経を優位にする働きがあります。交感神経が働くということは、本来リラックスするべきタイミングでも身体・精神は緊張状態にされされるということです。
交感神経が優位となり自律神経が乱れることでバストアップに必要となる女性ホルモン(特にエストロゲン)が正常に分泌されなくなり、バストダウンに繋がるということは、女性としては何とか避けたい所ですね。
3-3.バストダウンの原因③:過度なダイエット
一気に体重を落とすことが出来る食事制限ダイエットの落とし穴は、減少した体重の内訳です。筋肉がそのままで体脂肪だけ効率よく落ちれば文句はないのですが、どうやらそうではないのです。
「炭水化物抜きダイエット」を例にしてみると、まず初めに問題となるのが1日の総カロリー摂取量の不足です。一般的な食事において、炭水化物による摂取カロリーは1000~1200kcalほど。食事全体での摂取カロリーの平均が1600~1800kcalと言われていることから、炭水化物を抜くことで身体は飢餓状態(すなわち栄養失調)に陥ります。
この時、体脂肪からエネルギー源として消費されそうですが、ここで大きな落とし穴が待っています。内臓を覆う体脂肪は生命維持に非常に重要であり、身体としては最後まで取っておきたいのです。そして変わりに筋肉から分解され、足りていない栄養素を補っていきます。つまり筋肉が削げ落ち、しぼんだようなバストを自ら作り出すといっても過言ではないのです。
第4章【バストアップの為のエクササイズ】
バストアップに向けて気持ちの準備が出来たら、いよいよトレーニングに取り掛かりましょう。
ハリのあるバストの為に、今回は様々な種類のトレーニングによってバストの土台である大胸筋を鍛えていく方法をご紹介致します。
4-1.バストの形を整えるプッシュアップ
バストを下から支える為に必要な大胸筋の下部を鍛えることが出来ます。ペックフライやダンベルフライと組み合わせると良いでしょう。
□方法
①手を肩幅の約1.5倍の広さにつき、膝を床に着けたまま上体を起こします。
そして手首を返して指先が斜め後方を向くようにしましょう。
②腰が引けないように注意しながら肩甲骨を寄せ、胸を地面に突き出すようにして肘を曲げていきます。
これを10回3セット行いましょう。
4-2.チェストプレス
マシンを用いて行う大胸筋トレーニングの1つです。マシンは軌道が安定しているため大胸筋トレーニングの入門として利用すると良いでしょう。大胸筋の特に上部・中部線維をシートの高さやグリップの持ち方によって選択的に鍛えることが出来るため、バスト全体のボリュームを出したい方は是非挑戦してみましょう。
(参照記事URL→【チェストプレスの効果的な使い方】)
□方法
①シートに座り、グリップの高さがバストトップになるようにシートの高さを調整します。そしてグリップを強く握らないように注意しながら肘を伸ばします。
この時グリップの幅は、胸を開いた状態で肘が90°なるように合わせましょう。
※猫背や肩がすくまないように注意しながら背もたれに背中を預け、胸を斜め情報に向けるようにすると大胸筋を意識しやすくなります。
②お腹に軽く力を入れ、胸を張った状態のままゆっくりと肘を曲げていきましょう。
※この時肩甲骨をしっかり寄せる意識を持つことで大胸筋にストレッチがかかり、トレーニング効果を高めます。
③ストレッチの掛かった大胸筋を縮めるように、しっかりと胸を斜め上方向に向けた状態で肘を伸ばしていきます。
これを10回3セット行っていきましょう。
4-3.ダンベルフライ
ペックフライのように腕を内側に寄せることで大胸筋の内側を鍛えることが出来るメニューの1つです。そして腕を寄せるだけでなく、更にやや下方から押し上げるように腕を動かすことで大胸筋の内側下部を鍛えることが出来るため、バスト全体を引き上げるバストアップ効果は勿論のこと、バスト自体の形を整える為にも行うべきメニューと言えます。
□方法
※ご自宅にバランスボールがある方は、バランスボールを用いて本エクササイズで使用するインクラインベンチと同様に上半身を斜め後方に倒してエクササイズを実施することが出来ます。
①少し角度が付いたベンチ(インクラインベンチ)に座り、手のひらを上に向けた状態でダンベルを持ちましょう。
そして(4-4.ペックフライ)と同様に胸を広げます。
②下から腕を押し上げるようにして胸を寄せるよう腕を閉じていきましょう。
これを10回3セット行いましょう。
※肘を伸ばした状態で、最後小指を寄せ切るようにしましょう。
4-4.ペックフライ
腕を内転(内側に寄せる動き)させることによって大胸筋の特に内側を鍛えることが出来ます。大胸筋の内側は、バストの谷間を作る為に非常に大切な部位であり、形のバランスを整える為に必要となります。
(参照記事URL→【ペックフライの効果的な使い方】)
□方法
①シートに座り、グリップの高さがバストトップになるように高さを調整します。そして胸を張るように背もたれに体重を預け、グリップを軽く握りましょう。
②胸を寄せるようにして腕を閉じていきましょう。閉じ切る最後の位置で肘を伸ばし、更に小指側を寄せるイメージを持つと大胸筋の収縮を強く感じることが出来ます。
③腕を閉じ切ったところから少し肘を曲げ、胸にストレッチ感が出る所まで胸を開いていきます。この時背中はシートから離さないように注意しましょう。
これを10回3セット行います。
4-5.ラットプルダウン
ラットプルダウンによって鍛えられる筋肉は広背筋ですが、上向きのバストを作るためには広背筋の働きが非常に大切となります。広背筋は骨盤から肩甲骨、そして上腕骨を繋いでおり、猫背姿勢によって下向きとなったバストを引き上げる効果が期待できます。
□方法
①重りのピンを適切な重さに調整します。そして身体を固定するためのパットの高さを調整しましょう。ポイントとしてはお腹にパットが当たるまで深く座り、踵を浮かし固定することです。これにより腹部のインナーマッスルである腸腰筋に刺激を入れることができ、トレーニング効率が向上します。
②バーを肩幅の1.5倍を目安に順手で握り、親指を人差し指の横につけたサムアップポジションにしましょう。そして力を入れる際は薬指・小指側を強く意識することで、広背筋の活動を優位にすることができます。
③上半身をやや後方に倒し、胸を前上方に突き上げるようにしながら肩甲骨を寄せて引き下げていきます。この時、肩甲骨の間から脇にかけて筋肉の収縮を意識しましょう。
バーを戻す際は一気に力を抜かないように、ゆっくりと筋肉の緊張を緩めていきます。これを10回3セット繰り返していきましょう。
第5章【+αで姿勢を変えてバストアップを目指す人の為に!】
より継続的に身体を変えたい人の為に、姿勢の改善やバストを支える大胸筋のトレーニング効率を高めるストレッチをご紹介します。
5-1.バストアップの為のストレッチポール背骨ほぐし
猫背などの不良姿勢は筋肉の硬さは勿論のこと、背骨の中でも特に胸椎の硬さが強く関与しています。そこでストレッチポールを用いて胸椎の柔軟性を取り戻してバストアップを目指しましょう。
□方法
①肩甲骨のやや下方にストレッチポールを横向きに置きましょう。そして腕を頭の後ろで組んで頭を支えます。
②体重をゆっくりかけながら後方に徐々に倒れていき、大きく胸を開くように伸ばしていきます。この時息を吐きながら伸ばしていくとより効果的です。
これを10回程度繰り返しましょう。
5-2.大胸筋ストレッチ
小胸筋・大胸筋を直接ストレッチします。大きく胸を開く動作をすることで肩甲骨を寄せやすくなり、トレーニングを効果的に行うことができます。
□方法(右側の場合)
①壁に対して真横に立ち、肘と手を壁に付けます。(肩よりも少し高く上げておく)
②腕は壁から離さないように、体だけ左回りに振り向き、胸を大きく開きましょう。
③ストレッチ感が出てきたら、深呼吸をしながら20秒キープします。(肋骨についている筋肉のため、深呼吸をすることで効率よくストレッチができます)
5-3.小胸筋リリース
①背筋をまっすぐに伸ばし、小胸筋(脇からヘソに向けて斜めに指3本分の位置)に反対側の指を揃えた状態で押し当てます。
②リリースを掛ける側の腕を前後にゆっくり動かしていくことで、肩甲骨の可動域を広げる効果が高まります。これを左右1分程続けていきましょう。
また、指を押し当てた状態で円を描くようにしてリリースを掛けても良いでしょう。
第6章【まとめ】
最後にバストアップや美しいバストをキープするためのポイントをまとめていきましょう。
バストの土台となる大胸筋を鍛え、しっかりとした下地を作るのは非常に大切です。しかし
それだけではなく、バストが垂れてしまった大きな理由はそれだけではありません。
女性らしいカラダの為にまずは生活習慣を見直し、規則正しいリズムによって女性ホルモンの分泌を促すことが必要不可欠です。そして次に姿勢ということを忘れてはいけません。
日頃からバストのケアをすることが出来れば、あなたの身体は必ず期待に応えてくれます。まずは本コラムを参考にしてみませんか?
くびれ美人パーソナルトレーナー
山戸