なぜ肥満がヤバいのか?寿命を縮めていることに気付きましょう

太ることに対して、あなたはどのようなイメージを持っていますか?

 

健康に悪そう?

体型がだらしない?

 

それともポジティブに、

 

おおらかそう?

余裕がありそう?

 

その人の持つ人柄によっても変化しますが、だからと言って放っておいて良い訳ではありません。

 

そこで今回、肥満が与える身体への悪影響について掘り下げていきましょう 。

 

「別に太っていても問題ないし・・・」

 

ダイエットの決意が出来ないから、強がっているだけではありませんか?

本コラムを見れば、肥満リスクについて考える良い機会となるはずです。

 

あなただけでなく、あなたの大切な方のためにダイエットを始めていきましょう。

 

第1章【肥満の本当の怖さ】

“肥満は身体に悪い”という抽象的なイメージではダイエットという行動には結びつきにくいもの。

しかし実際問題として、肥満は多くのリスクを孕んでいます。

 

ここで言う肥満について、体脂肪が増えた状態かつ筋肉量が減った状態だと仮定すると、その危険性について理解することが出来るでしょう。

 

1.体脂肪が増え過ぎる代償は大きい

まずは過食や運動不足に伴って体脂肪が増えるとどうなってしまうのか、確かめていきましょう。

 

ダイエットを目指す方だけに限った話ではなく、体脂肪すべてをまるで敵の如く憎んでいるのであれば、それは大きな間違いです。

 

過去に投稿したコラム記事たるんだ身体を引き締めるために内臓脂肪と皮下脂肪を知ろう【ダイエット豆知識】でも解説しておりますが、体脂肪は身体を構成する数ある組織の1つであり、体温を一定に保ち、外部の衝撃から内臓を保護するなどの重要な役割を担っています。

 

しかし何事も結局はバランス。

 

体脂肪が増え過ぎることで問題となるのは、糖尿病や脂質異常症、そして高血圧などの生活習慣病です。

肥満を放っておくことでこれらの生活習慣病は悪化の一途を辿り、最終的には動脈硬化へと発展してしまいます。

 

動脈硬化が起こることで、心臓や脳など、血液の流れが悪くなると生命の危機に直結するリスクは間違いなく上昇します。

それでもあなたは何の対策もせず、ただ時を過ごしてしまうのでしょうか?

動脈硬化によって心臓や脳の血流が阻害されて起こる虚血症状は、心筋梗塞や脳梗塞の原因となる。その他に血管壁にコレステロールがへばりつくことで血管が細くなることもある。

生活習慣病を予防

前述したように、肥満は生活習慣病のリスクを高めます。

そして生活習慣病とは、糖尿病・脂質異常症・高血圧の3つの総称のことを言います。

 

その中でもまずは糖尿病について。

将来は糖尿病?!運動不足が招く健康への影響【人生100年時代へ突入】でもご紹介したように、肥満=糖尿病という訳ではありません。

 

糖尿病の詳しい病態については上記のコラムで解説しているため今回は割愛しますが、ざっくり解説すると、インスリンという血糖値を下げるホルモンが正しく働かなくなる状態を言います。

 

そして血糖値が高いまま放置して限界を超えると、尿にまで血糖が溢れ出してしまいます。

 

この状態が長く続くと次第に全身の毛細血管が傷つけられ、失明や腎不全、時に足趾の壊死などの合併症を引き起こすのです。

 

次に脂質異常症について。

食事によって摂取した脂質は胆汁やリパーゼの働きによって分解、そして血中に吸収されます。

 

しかし偏った食事によって脂質を過剰に摂取したり、運動不足によって脂質をエネルギー源として燃焼しなければ身体に蓄積される一方です。そしてこの時余った脂質は血中に漂うしかないのです。(血液検査で中性脂肪が高いと診断されたことはありませんか?)

 

血中を漂う脂質は次第にプラーク(コブ)を血管内に形成し、血管を詰まらせます。 要はその場所が悪ければ生命の危機に繋がるのです。

心筋梗塞や脳梗塞、狭心症などはすべて血液の流れが悪くなることで引き起こされ、そのリスクを高める原因として脂質異常の状態が関係しています。

 

これでもまだ、食生活や運動習慣の改善に着手するのを躊躇いますか?

 

↓脂質について詳しく知りたい方はこちら↓

ダイエットに脂質は禁物?【いいえ違います】

 

2.筋肉量が減ると骨が弱って動けなくなる

次に筋肉量が減ることの問題点について取り上げていきましょう。

 

くびれ美人ホームページに投稿しているコラム連載において過去に何度もダイエットと筋トレの関係について取り上げてきましたが、その更なる裏付けとも呼べるのが“骨や関節への負担” です。

 

単刀直入に言うと、筋肉が一定の水準以下となれば腰痛や膝関節痛の発症リスクは跳ね上がり、発症すれば確実に痛みは増強します。そして最終的には関節の変形が悪化し、動けなくなってしまいます。

“痛い→動かない→更に痛くなる→余計に動かなくなる”

といったような負のスパイラルに陥ってしまえば、そこから抜け出すのは決して簡単ではありません。

 

年を取らない生き物などいません。

ヒトは成長期を終えると一定レベル以上のトレーニングを継続しない限り筋肉量は低下してしまうので定期的な運動習慣が欠かせないのです。

 

それに加えて問題となるのが骨密度の低下です。

 

骨蜜度の低下は美と健康の邪魔をする不良姿勢を招く非常に深刻な問題ですので、決して他人事ではありません。

 

骨が脆くなる要因は主に3つ。

 

①閉経

②偏食

③運動不足

 

ダイエットに重要な食事と運動の問題は、ここでも影響を及ぼしてしまうことがわかりますね。

 

↓背が縮んだ?!と感じている方はこちら↓

【骨活】筋トレが骨粗鬆症を防ぐ!骨密度を上げて姿勢美人を目指そう

 

3.肥満は脳を劣化させる?!

太っていることは外見的なマイナス面が指摘されがちですが、実はより深刻な問題を抱えている場合があります。

 

結論から申し上げますと、肥満は脳が劣化します。

肥満大国アメリカ。

アメリカは成人の39.6%、そして2~19歳までの子供の18.5%が肥満体であり、社会問題の1つとして研究が進んでいます。

※参照:米疾病対策センター(CDC)2016年

 

そして2020年ではこの数値がアメリカ37の州や地域で上昇傾向にあるとのことです。

 

この時基準となるのがBMI(身長体重比)の数値。

ダイエットや健康に興味のある方は聞いたことくらいはあるかもしれませんね。

 

これは肥満度合を簡潔に表す世界基準の1つで体重(kg)÷身長(m)²で計算することが出来ます。

 

BMIについて詳しく知りたい方はこちらのコラム見た目を変えるには体脂肪率よりも筋肉量!が参考になります。

 

ここで日本肥満学会の定めた基準とアメリカとの基準を比較してみましょう。

日本

<18.5……低体重・やせ型

18.5~24.9…普通体重

>25………肥満

アメリカ

<18.5……低体重・やせ型

18.5~24.9…普通体重

25~29.9……過体重

≧30…………肥満

このように、人種による個体差から国ごとの基準にも違いがみられます。

(アメリカ在住の方々を日本の基準に当てはめると、その肥満率は更に跳ね上がるはずです・・・)

 

さて話が少し脱線してしまいましたので、話題を肥満と脳の劣化の関係性に戻しましょう。

 

先ほどもご紹介したように肥満大国アメリカでは肥満と脳機能の研究にも着手しています。そして記憶や言語、そして一般知能の検査結果と肥満レベルには相関性があり、肥満レベルが高ければこれら脳機能の低下がみられることがわかったのです。

 

考察の1つとして、脂肪細胞が原因で招くアレルギー反応が体内の炎症状態を起こし、その結果として脳機能低下が引き起こされるとされています。

 

発生機序については研究段階の域を超えた訳ではありませんが、あなた自身やご家族の日常的な集中力や記憶力の低下が気になるのであれば、体型にも目を向ける必要があるかもしれませんね。

 

将来的な認知症予防を

ハーバード大学の研究によると、37~55歳の男女2170人を対象にMRIと認知機能テストを実施した結果、BMIが少ない方に比べ、BMIが多い方の方が脳の萎縮や機能低下がみられる傾向があると示唆されました。

 

この研究についてはアメリカで80年以上も行われている心筋梗塞や脳卒中リスク研究でも裏付けがあり、要は 肥満は実質的な脳のサイズに影響するというのです。

 

脳の総容積の減少はニューロンや細胞の喪失、すなわち脳全体の損傷を示します。

 

アルツハイマー病について聞いたことがありますか?

アルツハイマー病とは

アルツハイマー病とは、不可逆的で進行性の脳疾患のこと。記憶や思考能力が徐々に障害され、最終的に日常の単純作業を行う能力も失われてしまう。高齢者における認知症の最も一般的な原因であり、60歳以降に症状が現れるケースがほとんどであるが、若年性に現れる場合もある。

ある日突然脳機能が失われるという訳ではありませんが、肥満体である以上、脳機能障害のリスクは常に抱えた状態で日々を過ごさなくてはなりません。

 

肥満だと出世できない・・・?

恋愛においても、人付き合いにおいても、“人は見た目じゃない”という意見は多く聞かれます。

 

友達や家族において考えると、確かに外見だけで判断する訳ではないし、体型がどうなろうが信頼関係はゆるぎないと言えるでしょう。

 

しかしこれはあくまでも身近な存在だから成り立つ関係性です。

 

一方で、初対面の方と会う機会が遥かに多いビジネスの場面ではどうでしょうか。

初対面では常に関係性が薄い状態となり、心理学的には外見からの情報が大半を締めます。

 

戦後間もない日本では食べ物を確保することが難しかったため、“太っている方=地位の高い方”という認識が強かったのだとか。

しかし時代は移り変わり、現代は飽食の時代。昨今の日本ではほとんどの方が食料に困ることはない反面、デスクワークが増加して運動量が激減し、肥満が増加傾向にあります。それに伴って生活習慣病を抱える方も増加し、“太っている方=自己管理が出来ていない方”ととらえられるようになりました。

 

また、極端に太っている方の大半は動くこと自体を億劫に感じています。

出来るビジネスパーソンを目指すのであれば、動ける身体づくりは大切な要素の1つ。

そもそも自分の身体さえコントロールできていないのに、仕事や他人をコントロールできるはずがありません。

 

ランチの食べ過ぎで血糖値が急上昇し、昼過ぎから睡魔が襲うことなど言語道断。

出世したいのであれば、パフォーマンスを低下させる行動を自ら取らないよう心掛けていきましょう。

 

第2章【まとめ】

今回は肥満が与える身体への悪影響について解説していきました。

 

肥満と関係する生活習慣病が如何にあなたや家族の自由を奪ってしまうのか、ご理解いただけたのではないでしょうか。

 

「わかっているけどやめられない・・・」

 

そんな思いを断ち切るため、本コラム記事が少しでも役立つことを願っています。

 

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