バランスボールでダイエット!体幹を鍛えて痩せボディを目指そう【中・上級者向け】

『バランスボールは腰痛に良いらしい・・・』

『体幹を鍛えたらダイエットになるから・・・』

 

このように、腰痛ケアなどの健康増進やダイエット目的のためのトレーニングアイテムであるバランスボール。

 

しかし、実際にはバランスボールを使ってどんなトレーニングを行って良いのかがわからず効果が出なかった、という方は多いようです。

 

パーソナルトレーニングでは比較的多く使用するトレーニングアイテムですが、自宅で出来るセルフトレーニングの悩みを解決するために、以前【初心者向け】バランスボールトレーニングのダイエット効果と実践というコラム記事をアップしました。

 

そこで今回はその第二弾である中・上級者向けのトレーニングメニューをご紹介したいと思います。

 

第1章【バランスボールトレーニングのメリット】

丸く大きなバランスボール。健康やダイエット効果があると聞いて購入した経験がある方も多いようですね。

 

しかし手軽に購入できる反面、継続的に使用している方は少ないというのも事実です。

 

続かない理由は、やはり使い方の知識が少ないこと、そしてバランスボールを使う圧倒的なメリットを知らないことにあります。

 

不安定なバランスボール上に手や足を置いた状態でトレーニングを行うことで、全身の関節を安定させるインナーマッスルを鍛えることができます。

 

∇インナーマッスルとは?

筋肉はインナーマッスルとアウターマッスルに分けることができ、インナーマッスルは身体の深部に存在する深層筋のことを言う。関節を安定化させ、身体全体のバランスを司る重要な役割がある。

∇ダイエットのために!インナーマッスルとアウターマッスルの真実とは

ダイエットのために!インナーマッスルとアウターマッスルの真実とは

身体の歪みが全く無い人などいません。しかし、日々の生活によって身体の歪みは少しずつ大きくなってしまうのです。

 

立ち姿勢や座り姿勢で、ついつい何かに寄りかかったりしていませんか?

“休め”の姿勢や“猫背”の姿勢は骨性の支持と呼ばれ、関節や靭帯によって支えられた筋肉を用いない姿勢になってしまいます。

 

骨性の支持であるということは、直に関節や靭帯の対して大きなストレスが掛かってしまうことを表しています。つまり腰痛股関節痛膝痛などの変形性関節症に由来する症状を引き起こしてしまいます。

 

このような状況での姿勢維持に必要なことは腹圧であり、腹圧を獲得した状態で動作を行うことで筋性の支持へと移すことが出来ます。

 

筋性の支持がメインとなれば、必然的に関節の負荷軽減につながります。

 

その腹圧を効率よく鍛えることが出来るのもバランスボールの大きな特徴であり、バランスボールを使ったトレーニングが効果的であることも頷けるはずです。

※バランスボールを使用する以前から強く痛みを生じていたり、使用中に痛みを感じた方は使用を中止し、医師の診察を受けるようにしましょう。

 

第2章【基本的なバランスボールの使い方】

トレーニングアイテムとして人気のバランスボールといっても、何でも良いという訳ではありません。

 

実はバランスボールには大きさの種類があり、使用用途や体形によって45~75cmのサイズから適したものを使う必要があります。

 

∇身長別バランスボールの選び方

身長165cm以下→バランスボールの直径55cm

身長160~175cm→バランスボールの直径65cm

身長175cm以上→バランスボールの直径75cm

本来バランスボールは座ることを想定して作られているため、バランスボールに座り、股関節の位置が膝よりも少し高くなるようなサイズを選んでいきましょう。

※トレーニングの種類によってサイズを変更する場合もあります。

 

あなたにピッタリのバランスボールを見つけたら、まずは正しい座り方をマスターしていきます。正しく座るだけでもお腹まわりを中心とした体幹が鍛えられるのです。

 

□方法

①足を腰幅の約1.5倍程度に開き、膝とつま先が同じ方向に向けます。そして足首から膝までが垂直となるようにします。背筋を伸ばし、頭からバランスボールの中心が一直線となるようにしましょう。

※内股姿勢のまま座ってしまうと、骨盤まわりの歪みやポッコリお腹、太ももへの負担が大きくなってしまうので注意しましょう。

 

第3章【全身を鍛えるバランスボール部位別トレーニング】

それでは早速、バランスボールを使った部位別トレーニングをご紹介しましょう。

 

上半身と下半身、そして難易度を表記しておりますので是非参考にしてみてください。

 

Ⅰ.下半身編

ⅰ.ヒップリフト(難易度★☆☆)

主に鍛えられる筋肉は大殿筋ハムストリングです。

 

バランスボールの上に両足を乗せた状態でヒップリフトを行うことで、緩んだお尻と太もも裏を引き締めることが出来ます。

 

不安定なバランスボールに両足を置くことで身体左右の筋力差を整え、身体の歪み改善効果もあるため、是非取り組んでいきましょう。

 

□方法

①仰向けとなり、バランスボールに両足を乗せましょう。そして肘を付け、肩が浮かないようにしてバランスを取ります。

 

②“かかと”でバランスボールを押すようにしてお尻を持ち上げていきます。これを10回3セット行っていきましょう。

※膝が離れると、お尻よりも太もも裏に力が入りやすい為注意しましょう。

 

ⅱ.レッグカール(難易度★★★)

主に鍛えられる筋肉はハムストリングで、太もも裏の引き締めに効果的です。

 

ヒップリフトの姿勢から足を伸ばして元の位置に戻すため負荷は強くなりますが、マシントレーニングでのレッグカールの代用として取り組んでも良いでしょう。

 

□方法

①仰向けとなりバランスボールに両足を乗せたまま両手を地面に付け、肩が浮かないようにしてバランスを取りましょう。そして“かかと”でバランスボールを押すようにしてお尻を持ち上げていきます。

 

②腰が落ちないように注意しながら、ゆっくりと膝を伸ばしていきます。そして太もも裏に力が入っていることを意識しながら元の位置に戻ります。これを10繰り返していきましょう。

 

ⅲ.内転筋サイドキープ(難易度★★☆)

主に鍛えられる筋肉は内転筋ですが、不安定なバランスボールの上に足をのせることで脇腹まわりの腹筋にも刺激を入れることができます。

 

内もも、そして脇腹を同時に引き締めることができるため、一石二鳥のトレーニングメニューと言えます。

※膝を伸ばして行う種目のため、膝に痛みがある方は注意して行ってください。

 

□方法

①横向きとなり、片足をバランスボールに乗せます。この時、膝に近い所へバランスボールを付けることで負荷が軽くなります。

※バランスを取るのが難しい場合、始めは両手を地面につけた状態で行ってください。

 

上半身を少し下に向けた状態のまま、身体を持ち上げていきましょう。これを10秒キープ×3セット行っていきます。

※上半身を少し下に向けたまま行うのは、上半身を真横に向けた状態では肩関節に負荷がかかり肩痛の原因となるため。

 

ⅳ.ヒップアブダクション(難易度★☆☆)

主にお尻のラインを整える中殿筋を鍛えることが出来ます。

 

通常の中殿筋トレーニングでは横たわった状態で行うことが多いですが、バランスボールを用いることで体幹部を安定(腹圧の獲得)させながら行うことが出来るため、ヒップラインを整える美尻効果だけでなく、姿勢改善にも効果的です。

 

□方法

①バランスボールを横に抱えるように把持し、下側の膝を立ててバランスと整えます。そして上側の足を真っ直ぐに伸ばしましょう。

※つま先は直角にすることで膝の伸展を促すことができ、効率的に中殿筋を鍛えることが出来ます。

 

②そして腰の位置が落ちないよう注意しながら、ゆっくりと足を引き上げ、そして地面と平行になるまで下ろしていきます。これを左右10回×3セット行っていきましょう。

 

ⅴ.サイドキープ(難易度★★☆)

主にウエストを引き締める腹斜筋を鍛えることが出来ます。

 

不安定なバランスボールの上で上半身のバランスを取る必要があるため、腹斜筋だけでなく肩甲骨まわりとの連動を作ることができるため、姿勢改善や肩こり改善にも効果的です。

 

□方法

①サイドキープのように横向きの姿勢のまま、肘をバランスボールに置きます。この時足は前後に開いて体勢が崩れないようにしましょう。

 

②上半身を少し下に向け、そして両手でしっかりと身体を支えながら腰を上げていきましょう。これを左右10秒キープ×3セット行っていきます。

※慣れてきたら片手だけでバランスを取り、負荷を高めていきましょう。

 

Ⅱ.上半身編

ⅰ.片足バランスボールプッシュアップ(難易度★★☆)

通常の腕立て伏せに飽きてきたら是非取り入れていきたいメニューの1つです。

 

片足で体重を支えるため負荷・難易度ともに高くなり、大胸筋上腕三頭筋を鍛える効果が高まります。

 

□方法

①バランスボールに両足を乗せ、肘を伸ばしてバランスを取ります。そしてその状態から片足を浮かせます。

※この時腰が落ちて反らないよう、お腹に力を入れておきましょう。

 

②腕の幅は肩幅よりやや広い位置とし、体幹が崩れないように腕立て伏せをしていきます。これを10繰り返しましょう。

 

ⅱ.バランスボールプッシュアップ(難易度★★★)

不安定なバランスボールに両手をついた状態で行う腕立て伏せです。

 

体幹の筋力に加え、二の腕引き締めの為に必要な上腕三頭筋を鍛えることが出来ます。

 

□方法

①バランスボールに両手を付き、足は腰幅で背筋を真っ直ぐにキープしましょう。

※腰痛の原因となるため、腰が落ちないように注意しましょう。

 

②腰の高さが変わらないように注意しながら、膝を自分の胸に引き付けるように上げていきます。これを30秒×3セット行っていきましょう。

 

ⅲ.ワンハンドダンベルローイング(難易度★☆☆)

ダンベルを引くことで背中まわりの筋肉(僧帽筋・広背筋)を鍛えるダンベルローイングは、イスやベンチなど安定した位置に手をついた状態で行っていきます。

 

しかし不安定なバランスボールに手をつくことで、より腹圧を高めた状態で背中を引き締めることが出来ます。

 

□方法

①図のように、バランスボールに胸の真正面で手を付き、反対側の手でダンベルを把持します。

※この時背中が丸まらないよう注意しましょう。

 

②下半身や腕の位置が動かないよう注意しながら、脇を閉じるように肘を後ろに引いていきましょう。これを左右10を目安に行っていきます。

 

ⅳ.オーバーヘッドY字(難易度★★☆)

女性らしい背中、特に肩甲骨まわりを引き締めることが出来ます。

 

僧帽筋は肩甲骨の間をつなぐ重要な筋肉の1つであり、固まった肩甲骨まわりを動かすことで、肩こり解消にも効果的です。

 

□方法

①バランスボールの上に腹這いとなり、足を壁に付けて固定します。お腹に軽く力を入れて背筋を伸ばし、両手を前で揃えておきます。

※バランスボールがおヘソあたりとなるように位置を調整することで腹圧も高まり、腰痛予防にもなります。

 

②揃えた両手を、親指が上を向くようにY字に上げていきましょう。上げ切った所で肩甲骨を少し寄せるように意識し、肩甲骨の間に力が入ることを意識していきます。これを10繰り返していきましょう。

 

ⅴ.プルダウン(難易度★★☆)

Y字の状態から肘を斜め後ろに引くようにすることで、背中や肩甲骨まわりに付着する僧帽筋菱形筋、そして広背筋を鍛えることが出来ます。

 

猫背や巻き肩姿勢で締まりのなくなった肩甲骨まわりを鍛えることで、引き締めだけでなく姿勢改善にも効果を発揮します。

 

□方法

①バランスボールの上に腹這いとなり、足を壁に付けて固定します。お腹に軽く力を入れて背筋を伸ばし、両腕がY字となるように上げていきましょう。

※バランスボールがおヘソあたりとなるように位置を調整することで腹圧も高まり、腰痛予防にもなります。

 

②上げた両腕を、今度はWとなるように引き下げていきましょう。これを10繰り返していきます。

 

ⅵ.デッドバグ(難易度★★☆)

赤ちゃんが仰向けとなり、手足を伸ばしたようなポーズをとった状態で行う腹筋運動です。

 

ターゲットは腹圧の獲得腹直筋であり、体幹を安定させなければ手足をスムーズに動かすことが出来ないため、姿勢改善に大切なトレーニングの1つと言えます。

 

手足を動かす際、腰が浮かないよう注意しましょう。

 

□方法

①仰向けになり、股関節・膝を90°の角度まで引き上げます。そして両手を“前ならえ”のように伸ばしましょう。そしてバランスボールを潰すように挟みます。

※この時恥骨を頭方向へ引き上げるようにすることで、腹筋を意識しやすくなります。

 

②足関節は90°をキープしながら、バランスボールを落とさないように右手・右足を地面ギリギリまで伸ばしていきます。

この状態を10秒キープ3セット行いましょう。(反対側も同様)

※腰が浮くと腰椎の伸展、そして腰痛に繋がるため腰が浮かない角度で始めていきましょう。バランスボールを手と膝で潰す力を強めると、より強度が高まります。

 

ⅶ.クランチキープ(難易度★★☆)

バランスボールを潰すようにすることで、腰椎に負担をかけることなく腹直筋腹斜筋腹横筋を鍛えることが出来ます。

 

腰に不安がある方、特に反り腰が強い方は積極的に行うようにしましょう。

 

□方法

①仰向けになり、股関節・膝を90°の角度まで引き上げます。そして両手を“前ならえ”のように伸ばしましょう。そしてバランスボールを潰すように挟みます。

※この時恥骨を頭方向へ引き上げるようにすることで、腹筋を意識しやすくなります。

 

②足関節は90°をキープしながら、バランスボールを手と膝でつぶしていきます。

この状態を10秒キープ3セット行いましょう。

※この時頭を浮かせることで、トレーニング強度が高まります。

 

ⅷ.マウンテンクライマー(難易度★★★)

バランスボールプッシュアップの姿勢を取った状態で体幹をキープしたまま、膝を引き上げる動作を繰り返していきます。

 

腹直筋だけでなく、膝を引き付けるように上げることでインナーマッスルである腸腰筋も鍛えられるため姿勢改善にも効果的です。

 

□方法

①バランスボールに両手を付き、足は腰幅で背筋を真っ直ぐにキープしましょう。

 

 

②腰の高さが変わらないように注意しながら、膝を自分の胸に引き付けるように上げていきます。これを30秒×3セット行っていきましょう。

 

第4章【まとめ】

前回ご紹介した【初心者向け】バランスボールトレーニングのダイエット効果と実践第二弾として企画した今回のコラムはいかがでしたか?

 

少し難易度は高めとなりましたが、ダイエットだけでなくボディメイク、そしてコンディショニングとしてバランスボールを有効に使うための知識として使っていただけると幸いです。

 

始めは手や肘をつくだけで倒れそうになったはずですが、慣れてくると自然とバランスがとれるようになったのではないでしょうか?

 

腹圧を獲得し、体幹を鍛えることは決してゴールではなく動ける身体づくりの一つなのです。

 

『もっと綺麗な身体になりたい!』

『色々なトレーニングにチャレンジしたい!』

 

もしあなたが思っているのであれば、今すぐバランスボールを手にしてチャレンジしてみましょう!

 

広島のパーソナルトレーニングジムくびれ美人

山戸 勝道

 

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