憎っくき“二の腕ふりそで”完全撃退トレーニング5選
ふと気が付くと、タプタプとした二の腕のたるみ。
まるで振袖のような、締まりのない腕…!
心当たりのある方も多いのではないでしょうか?
ノースリーブの服を着たり水着になったりする夏には、二の腕がどうしても気になるものです。
また、日頃からスーツでお過ごしのキャリアウーマンの方。
スーツの二の腕がパンパンになっていませんか?
二の腕がたるんでいると、上半身が太って見える原因にもなってしまいます。 また、お肉がついてしまうと急に老けた印象に見えてしまう二の腕。
逆にここが引き締まると、すっきり若返って見えます。
この振袖は、歳を重ねるにつれ大きくなります。
ではなぜ、このように振袖が出来上がってしまうのでしょう?
原因として考えられるものに、
・筋肉の衰え
・リンパの流れの停滞
・加齢
などが挙げられます。
先程もお話にありましたように、この振袖は引き締めることが出来ます。
腕のトレーニングと言うと、一般的に「力こぶ」と言われる位置にある、「上腕二頭筋」を想像 する方が多いのではないでしょうか?
しかしながら、この振袖を解消するためには、振袖の位置に存在する「上腕三頭筋」をトレーニ ングする必要があります。
このように的確な位置を狙ってトレーニングすることで、振袖をなくしましょう!
目次
1. 振袖の原因解明
1-1. 筋肉の衰え
二の腕の振袖・たるみの主な原因は筋肉の衰えだと考えられています。
二の腕を構成している筋肉は、大きく分けて上腕二頭筋と上腕三頭筋の2つです。
特に振袖に直結している部位は「上腕三頭筋」と呼ばれる、腕の裏側にある筋肉です。
上腕三頭筋は日常生活の中であまり鍛える機会がないため、筋肉はどんどん衰えてしまいます。
その結果として振袖を助長してしまうのです。
身体のどの部位にも共通して言えることではありますが、筋肉を鍛えるとその部位は引き締まり ます。
そのため、見た目もスッキリするといった効果が期待出来ます。
今回の「上腕三頭筋」のように、普段鍛えることのない部位では、より効果が現れやすいはずで す。
1-2. リンパの流れの停滞
ダイエッターの皆様には耳馴染みのある「リンパ」。
リンパは、全身の水分や老廃物を運ぶ働きがあります。
血管と混同されやすいものではありますが、リンパと血液は別のものです。 血液は、心臓のポンプ作用で全身を循環しておりますが、リンパは外部からの刺激を受けた時に 流れると考えられております。
この外部からの刺激というのは、筋肉の動きやマッサージなどです。
リンパを刺激するのに十分な筋肉量が保つことが出来ていないと、リンパの流れが停滞してしま い、水分や老廃物が排泄されずむくみやすくなるのです。
その結果としてタプタプの二の腕が生まれてしまいます。
筋肉を鍛えることで、リンパの流れは活発になり、むくみの解消・セルライトの予防などが期待 されます。
1-3. 加齢
加齢により、全身の筋肉量は減少してしまいます。
今回のテーマとなる腕の筋肉も同様に、加齢と共に筋肉量は減少してしまいます。
では、腕の筋肉量が減少してしまうことで、どのように影響があるのでしょうか?
身体の筋肉が減少してしまうと消費出来るエネルギー量が減少してしまいます。
中でも、腕や首肩周りの筋肉量が減ってしまうと、二の腕により余分なお肉がつきやすくなる悪 循環に陥ってしまいます。
加齢により筋肉量は減少してしまいますが、トレーニング次第で予防することが出来ます。 気付いた今日からトレーニング開始です!
2. 狙いは上腕三頭筋
2-1. 腕の筋肉は「上腕二頭筋」と「上腕三頭筋」
腕の筋肉は大きく分けて2つ、「上腕二頭筋」と「上腕三頭筋」です。
これらの筋肉は腕の前後にそれぞれついており、腕の動きをサポートしているのです。 では、それぞれの動きについて検討していきましょう。
トレーニングを行う上で、どこの筋肉がどのように働いているかをきちんと理解することは、効 率よくトレーニングを行うために非常に重要です。
きちんと理解してトレーニングにを行なっていきましょう!
2-2. 上腕二頭筋
上腕二頭筋は、いわゆる「力こぶ」にあたる筋肉で、身体に対して腕の前面に存在する筋肉です。
肩甲骨の関節上結節・烏口突起から始まり、前腕の橈骨に付着しています。
そのため、肩関節と肘関節の2つの関節をまたがる筋肉で、二関節筋とも言われております。
上腕二頭筋の働きは、
・肘関節の屈曲
・前腕の回外
要するに、腕を曲げたり、物を自分に引き寄せたりする時に使います。
カバンを持つ、物を取るといった日常動作でも、繰り返し使われる筋肉です。
また、手のひらを外回しに回す動きにも大きく関与しています。
ドアノブの多くが右回しに作られている理由として、右利きの人がドアを開ける際に力を発揮しや すいように設計さているとも言われています。
日常生活の中でも、よく利用されている筋肉の一つですね。
2-3. 上腕三頭筋
上腕三頭筋は、上腕二頭筋の裏側に存在します。
女性の悩みのタネである、二の腕の振袖の位置にある筋肉が上腕三頭筋です。
上腕三頭筋は、上腕筋群の中でも最も体積の大きい筋肉です。
三頭筋というその名前の通り、上腕三頭筋は、肩甲骨の関節下結節・上腕骨近位部・上腕骨遠位 部の3つの場所から始まります。
そして、前腕の尺骨に付着しています。
3つの頭があるので、三頭筋なのです。
上腕三頭筋の働きは、
・肘関節の伸展
・肩関節の伸展、内転
物を投げる動きや物を頭上に押し上げる動作で関与しています。
ヒジを伸ばす動作や全ての押す動作に関わっているということを覚えておきましょう!
3. トレーニングメリット
3-1. 二の腕の振袖解消!
まずは、やっぱり「振袖の解消」に期待が出来ます。
上腕三頭筋は日常生活の中で使われる場面もありますが、下半身などとは異なり負荷がかかりに くい場所だと言えます。
そのため、意識的にトレーニングを行わなければ筋肉量を増やすということは難しいのです。
ですが、裏を返せば、トレーニングの効果が出やすい場所であるとも言えます。
日頃、負荷のかかっている場所ではないため、集中してトレーニングを行うことで反応も早いで しょう。
二の腕の振袖があるだけで、必要以上に太っている印象を与えてしまったり、老いた印象を与えて しまいます。
女性の憧れである華奢なほっそりした二の腕を手に入れて、印象を変えましょう!
3-2. 基礎代謝のアップ
上腕三頭筋は、腕の中で最も大きな筋肉と言われております。
これまでの他のコラムでもお話をさせて頂いておりましたが、基礎代謝というのは筋肉量に左右 されます。
また、この基礎代謝をアップさせるためには、大きな筋肉を刺激することが必要不可欠です。
上腕三頭筋は二の腕の中で3分の2を占めています。
鍛えるにはもってこいの部位であるということはお分かり頂けたのではないでしょうか?
加齢と共に筋肉量が減少してしまうということは避けることが出来ません。
しかし、この加齢による筋肉量の減少はトレーニングによって止めることが出来ます。
また、十分な量のトレーニングを行うことが出来れば、筋肉量は増やせます。
基礎代謝アップのためにも、上腕三頭筋のトレーニングを行なっていきましょう。
4. 脱・振袖トレーニング
まずは上腕三頭筋の筋肉トレーニング!
上腕三頭筋は、「全ての押し出す動作」に関与しているということを意識して行なっていきましょ う。
二の腕トレーニングの王道「キックバック」というトレーニングも振袖をなくすために、かなり 効果的なトレーニングです。
こちらをご参考に、今回ご紹介するトレーニングと一緒に行ってください。(cf.腕トレーニング ①・山戸)
4-1. ライイングトライセップスエスクテンション
上腕三頭筋の働きのひとつに「頭上に押し上げる」というものがあるというお話はさせて頂きま したね。
その頭上に押し上げる動作を行うトレーニングです。
今回は、ベンチ台で寝転がり行なっておりますが、ベンチ台がない場合はストレッチポールやバ ランスボールなどで代用することも可能です。
どのような状況であったとしても、今回のトレーニングで効果を出したい部位は「上腕三頭筋」 であるという意識を持ちトレーニングを行っていきましょう。
4-1-1. ①セットポジション
ベンチ台に仰向けで寝転がります。
足もベンチ台に乗せ、お尻や足の裏がしっかりとベンチ台に接地している状態を作ります。 しっかりと胸を張りましょう。
両手でダンベルを持ち、頭の上の方向へあげます。
このまま肘を曲げた状態をセットポジションとします。
4-1-2. ②肘を伸ばす
セットポジションの状態から、ダンベルを持ち上げながら肘を伸ばします。
この時、上腕三頭筋の筋肉の収縮を意識します。
イメージとしては、「頭の斜め上方向へ持ち上げる」という意識を持ちましょう。
このように斜め上に持ち上げることで、肩や肘を同時に伸ばす動作ができます。
セットポジションの時にベンチ台と接地していた面が離れないように注意しながら行います。
この動作を繰り返しましょう。
注意点として、動作時に反動を使わないようにします。
降ろした反動や、背中の反りなどを利用した反動を用いてしまうことで、肩や肘に負担がかかっ てしまい痛めてしまう可能性があります。
反動を使ってしまうという方は、一つひとつの動作の速度が早すぎる可能性があります。 テキパキと動作を行うことだけが正しい、ということはありません。
ゆっくりと確実な動作でトレーニングを行なっていきましょう。
4-2. ライイングトライセップスエクステンション(バリエーション)
バリエーションとして、上腕三頭筋だけでなく、前鋸筋という筋肉も動員出来る方法をご紹介い たします。
まず、前鋸筋は肩甲骨の内側にあり、肩甲骨を前に押し出すように働きます。
日常生活では、腕をより前に押し出すような動きで関与します。
上腕三頭筋で腕を押し出す、そしてさらに前鋸筋を動員することでより前に腕を押し出す、という イメージを持ちながら行いましょう。
セットポジションは、ノーマルのライイングトライセップスエクステンションと同じです。
胸を張ることを忘れないようにしましょう。
セットが完了したら、ノーマルと同様にダンベルを持ち上げます。
先程は、頭の斜め上に持ち上げましたが、今回は顔の上まで可動域を広げます。
セットポジションから頭の斜め上までは上腕三頭筋、そこから顔の上まで前鋸筋も動員します。 それぞれの動きを一連の動作で行います。
各動作の中で、今どの筋肉が使われているのか、という点を確認しながらトレーニングを行いま す。
4-3. ケーブルフレンチプレス
ケーブルマシンを用いたフレンチプレスをご紹介致します。
フレンチプレスを行う際は、肘を伸ばす際に上腕三頭筋が収縮していることを意識し動作を行なっ ていきましょう。
4-3-1. ①セットポジション
マシンに対して背中を向けて立ち、脚を前後に開きます。
今回はランジの体勢を取ることで、上腕三頭筋だけでなくお尻のトレーニングも同時に行なって います。
しっかりと踏ん張ることの出来るポジショニングが取れたら、片手で重りを持ち頭の横へ、腕を あげます。
この時、肘は曲げた状態でロープを握っておきましょう。
4-3-2. ②肘を伸ばす
セットポジションから肘を伸ばしていきます。
この時の注意点として、セットポジションで設定した肘の位置を変えないようにします。
肘の位置を固定した状態で、腕を伸ばすことでより上腕三頭筋に効果が期待されます。
また、肘を伸ばす際、手首を小指の方向へ捻る「尺屈動作」も加えることで、より上腕三頭筋に 強い効果があります。
反対の手を行う際は、脚の前後も変えましょう。
4-4. ケーブルプレスダウン
これまでの上腕三頭筋のトレーニングは腕を身体の上方に上げた状態で押し出す動作を行なって きました。
今回は、押し出す動作の中でも、身体の下の方向へ押し出すトレーニングを行なっていきます。
4-4-1. ①セットポジション
脚を腰幅に広げ、ケーブルマシンの前に立ちます。
今回は、下方へ押し出すトレーニングのため、ケーブルの位置は高く設定しておきます。
胸を張り、肘を直角に曲げた状態でロープを掴みましょう。
この時、肘の位置が不安定であるようであれば、ケーブルの設定位置を変更します。
4-4-2. ②肘を伸ばす
セットした状態から、肘を伸ばしましょう。
両手は身体の側面にそれぞれ来るように、胸を開くようなイメージを持ちながら動かします。
また、この時も肘の位置は固定しておくことを注意しながら行います。
腕を下に伸ばす際は、僧帽筋などの肩周りに余計な力が入りやすい傾向にあります。 そのようなことがないよう、肩の力は抜いた状態であくまでも「腕の力で下ろす」という点を意 識します。
この時も、手首の尺屈動作を追加出来ると、より上腕三頭筋に効果が期待されます。
4-5. 上腕二頭筋ストレッチ
上腕二頭筋というのは、物を自分の方へ引寄せる動作などで使われます。
カバンを持つ時に、肘を曲げた状態で腕にかけていることが多い方などは要注意です!
このような動作を繰り返していると、上腕二頭筋は縮まった状態になっていることが多いので す。
上腕二頭筋が縮んでいると、上腕二頭筋が付着している肩関節が身体の前方に引き込まれてしま います。
その結果として、巻き肩になり、猫背に繋がってしまうのです。
単純に腕のトレーニング、という認識ではなく、そこから派生して様々な問題に繋がっているとい うことを理解しておきましょう。
では、縮まっている上腕二頭筋を伸ばすストレッチをご紹介致します。
上腕二頭筋は身体の後方に置くことでよく伸びます。
今回は壁を使ったストレッチです。
伸ばしたい方の手の平を壁につけます。
そこから、身体は手の平よりも前方へ動かし上腕二頭筋を伸ばしていきます。
手の平の位置を高くすると上腕二頭筋はより伸びやすくなります。
また、壁側に身体を近付けることも上腕二頭筋のストレッチには有効です。
普段、縮んだ状態で使われることの多い上腕二頭筋はしっかりと伸ばし姿勢の良さも手にいれま しょう!
5. まとめ
今回は、「二の腕の振袖」の落とし方、というところをテーマにご紹介をして参りました。
腕と一言で言っていても、腕の中にも振袖を落とすために鍛えなければならない筋肉と、そうで ない筋肉が存在することなど少し難しい話も多かったかと思います。
しかしながら、今回ご紹介をさせて頂きましたように、振袖の原因と考えられている「上腕三頭 筋」は、
・腕の中でも最も大きな筋肉である
・普段使われることの少ない筋肉である
といった特徴を持ちます。
そのため、トレーニングの効果が出やすい場所だと言えるでしょう。
ダイエットを始めると、結果を急いでしまいがちになりますね。
ダイエットは焦らず確実に行っていきたいところですが、結果を急ぐ方にとっては第一印象も左右 し、結果も比較的出やすい上腕三頭筋トレーニングは有効ですね。
今年こそ、脱・振袖!一緒にトレーニングを頑張りましょう!